第13話専門学校

 三日目はあっという間に訪れた。

 最初の士気はどこへやらほぼ全員が諦めようとしていた矢先、


「先生!これはなんて読むんですか?」


 まるで一人にやる気が集まっているかのようにその生徒は集中していた。

「よくがんばるね」


「いえ、私は」

 博士、いえ天音さんに憧れてまして、、

「私に?」

 自分を指差し小首を傾げた天音は、

「私は、、「そう自分を卑下しないで下さい!」

 まだ何も言っていない天音を遮るように女生徒は言った。


「先生は私の憧れの姿なんです」

 うっとりした顔の女生徒に天音は思わず優しく頭を撫でて

「ありがとネ。でも私はこれ殆ど自分のためだからさ」

 ついでに人も救えたらなって思ったんだ。

「私、、天音さんが死んだと聞かされた時もう目指すところないなって諦めたんです」

 一度は諦めたんです。


 もう何もないって。

 でもそれはウソだったみたいでマジックショー見せられて本人に会えて再燃しました。

「先生私!マシンメトリィ開発していいですか!?」


 教室一面にその想いが響いた。

 すると、

「私も「俺も「オレも「ボクもお願いします!」

 次々に声が上がり始めた。


「よっしゃ!ついてこい!」

 それからの授業は高校生には到底わからないような専門分野を取り入れたカリキュラムが組まれ、他のクラスの生徒も交えた授業に発展していった。


 本気を出した天音博士の授業は先生達さえうならせ、自らの授業をそっちのけで博士の授業をクラスを率いて見学しにきた者もいた。


 通常ならこれは重大な学級崩壊になりえるが、単位が取れるのが効いていた。


 そしてここに全人類マシンメトリィ化を進める学校が誕生した。

 世界初のマシンメトリィ専門分野を組んだ学校であった。

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