第8話片翼のマシンメトリィ
それから俺達のマシンメトリィは姉さんのマシンメトリィとは別の成長をし始めた。
全人類のマシンメトリィと同期させ情報を共有できるようにすることに成功した俺達は、姉さんのマシンメトリィからワクチンプログラムを共有できないか本人に打診してみたが、規格外の壁は流石に越えられずそこは今後の課題に残された。
俺達が20代も半ばを過ぎた頃、光明は突然見え始める。
「そうだそれがあった!」
みよがいきなり叫ぶので、
「ッどうした?」
みよが言うには
全人類と同期させることができてんじゃん!
それができんだから規格ぐらい何でもないって!
暴論に聞こえるけど?
「アタシも姉さんに似たのかもね?」
というと古めかしいパソコンデスクに向かいプログラムを打ちこみはじめるみよ。
「よっしゃぁこれでどうだ!」
今時よく手動でそんなことするよなと呆れていると、
「あながち間違いではございませんよ?」
声をかけてきたのは俺達のマシンメトリィ。
最近姉さんとは口を聞いていなかった。
「寂しいですか?」
そ、そんなことないもん!
姉さんは今忙しいんだよ!
こっちに来れない程度には。
「いつまで乳離れできねぇんだよ」
俺は姉さんから生まれてない!
「でもいっぱい触ったろ?」
そんなことは、、
思い起こされる弾力性。
別にねぇよ!
「でも、寂しかったのはわかるよ。
茶化して悪かったな」
マシンメトリィ開発に携わってからみよの様子がおかしかった。
やっぱり疲れが溜まっているんだろうか?
付き合い始めの頃は女性らしいところが多かったが、最近では男らしくなってきたような、、
「アタシなら大丈夫だよ気にすんな」
今だって俺の首を引っ手繰って胸を押しつけてくる。
正直言って弾力は姉さんを越える。
でも違和感はあった。
「みよ?ホントにみよなのか?」
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