第3話 どうかわたしを終わらせて

呼ばれる。

喚ばれる。

私がなにかを、成すための。

誰かになにかを、残すための。

例えワタシが朽ちようと

ワタシは世界の果てに行く

世界の終わりを見ないため

生き返る未来を守るため

ワタシはワタシを信じるそれだけ

例え誰にも知られなくても


看板娘という名前に負けないほど、華があり、強くあり、美しく生きる女性ひとだった。

少し共にしたリイカでさえ、心を持たないと言われるアンドロイドさえこのように判断するのだから、人はなおのこと思うだろう。

エイミはそんな魅力ある人だった。


休めば回復する。

時間さえかければ戦闘は続行できる。

だから、私は数え切れないほどの戦いをした。

「~~~を殺させないために今から***の時代に行って」

「===、===、連続戦闘」

「リイか、----、----------」

指示のログをとることはとうにやめてしまった。

安逸とは正反対の、なにかに追われる日々。

考えなくていい。

考える必要はない。

考える暇があれば願ってしまう。

眠りたい。

つまり、死んでしまいたい。

休みたい。

稼働につぐ稼働。

エネルギーを補充しながらの終わりの見えない活動。

もう許して。

もう許して。

人間ならとうに精神崩壊しているはずの悠久の時間。

戦い続ける。

戦い続けた。

けれども許してくれない。

まだ終わっていない。

終わらない。

終わりたい。




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