このエピソードを読む
2021年1月16日 12:27
改稿前のものを何回か読みましたが、なんと評したらよいのか分からず、ずっと感想を書きあぐねておりました。改稿後の方がずっとよいです。主人公に何が起きたのか、作者さんが何を伝えたいのか、読者ははっきりと分かります。 分かりやすい小説がいいのかと問われるとそれが至高ではないと思いますが、私としては訳の分からない支離滅裂な文章よりもこちらの方が好みです。例を挙げると、泥だらけの靴下を裏返すより、個人的な感覚を失って世界に取り込まれていくと言われた方が遥かに分かりやすいです。(企画ページに悪態を吐くようにとありましたので敢えてこういう書き方をしています) とはいえ、初めて小説を書かれたようなので、一度の手直しでここまで洗練させることができるエトーさんの潜在的な筆力は素晴らしいものがあると言わざるを得ません。 内容に関して。エトーさんは、コミュニケーションに内在する潜在的な悪意について掘り下げたかったのでしょうか。正直に申しますと、改稿された方を読んでも、ソープランドの女性と暴漢に襲われた女性との関係性が掴めません(同一人物?別人物?)。主人公はセックスを忌諱しているくせに、暴漢になるのですか?(暴漢ってただの乱暴な男という意味もありますが女性が襲われるという文脈では強姦の犯人のように思われます)もしかして、嘘を吐かれたことを恨んで乱暴してしまった? 主人公、コミュニケーションに内在する悪意だけじゃなく善意も信じていればよかったのに……。 彼女が愛する我が子を殺してしまうほどの気持ちの動きは、とても切ないですね。ただただ哀れです。追伸:私の作品への素晴らしいレビューをありがとうございました。自分の手元に残しておきたく、拙作『祈り』のコメント欄に転載していただけたらすごく嬉しいです。
作者からの返信
ありがとうございます。読み合い企画に参加された皆様と、個人的にレビューしてくれた友人のおかげでだいぶ改善することが出来ましたソープランドの女性と暴漢に襲われた女性についてですが、後者は実際には起こっていないメモのつもりでございました。ですから同一人物ではありませんが、そもそもそのような事件はないと言った方がよろしいでしょうか。単刀直入に言わせていただくならば、ただ生きてソープランドに遊びに行く、それだけで「私」は暴漢足り得るし、女に子どもを殺させうるのです。この文章は男性の暴力性と、「私」の被虐性のお話ですが、最後の文章はこの男性の暴力性について年を押して伝えている比喩のような文章のつもりでございました。分かりづらくて申し訳ありません。詳しい感想本当にありがとうございます。またどうぞよろしくお願いします。
改稿前のものを何回か読みましたが、なんと評したらよいのか分からず、ずっと感想を書きあぐねておりました。改稿後の方がずっとよいです。主人公に何が起きたのか、作者さんが何を伝えたいのか、読者ははっきりと分かります。
分かりやすい小説がいいのかと問われるとそれが至高ではないと思いますが、私としては訳の分からない支離滅裂な文章よりもこちらの方が好みです。例を挙げると、泥だらけの靴下を裏返すより、個人的な感覚を失って世界に取り込まれていくと言われた方が遥かに分かりやすいです。
(企画ページに悪態を吐くようにとありましたので敢えてこういう書き方をしています)
とはいえ、初めて小説を書かれたようなので、一度の手直しでここまで洗練させることができるエトーさんの潜在的な筆力は素晴らしいものがあると言わざるを得ません。
内容に関して。エトーさんは、コミュニケーションに内在する潜在的な悪意について掘り下げたかったのでしょうか。正直に申しますと、改稿された方を読んでも、ソープランドの女性と暴漢に襲われた女性との関係性が掴めません(同一人物?別人物?)。主人公はセックスを忌諱しているくせに、暴漢になるのですか?(暴漢ってただの乱暴な男という意味もありますが女性が襲われるという文脈では強姦の犯人のように思われます)もしかして、嘘を吐かれたことを恨んで乱暴してしまった? 主人公、コミュニケーションに内在する悪意だけじゃなく善意も信じていればよかったのに……。
彼女が愛する我が子を殺してしまうほどの気持ちの動きは、とても切ないですね。ただただ哀れです。
追伸:私の作品への素晴らしいレビューをありがとうございました。自分の手元に残しておきたく、拙作『祈り』のコメント欄に転載していただけたらすごく嬉しいです。
作者からの返信
ありがとうございます。
読み合い企画に参加された皆様と、個人的にレビューしてくれた友人のおかげでだいぶ改善することが出来ました
ソープランドの女性と暴漢に襲われた女性についてですが、後者は実際には起こっていないメモのつもりでございました。ですから同一人物ではありませんが、そもそもそのような事件はないと言った方がよろしいでしょうか。
単刀直入に言わせていただくならば、ただ生きてソープランドに遊びに行く、それだけで「私」は暴漢足り得るし、女に子どもを殺させうるのです。この文章は男性の暴力性と、「私」の被虐性のお話ですが、最後の文章はこの男性の暴力性について年を押して伝えている比喩のような文章のつもりでございました。分かりづらくて申し訳ありません。
詳しい感想本当にありがとうございます。またどうぞよろしくお願いします。