幕間0.3話「ザラ」(前編)





 少年は機嫌が悪かった、いや常時最悪の気分で機嫌のいい日等なかったのだ。


 ガンガが死んだのを看取ってから、一体どれぐらいの年月が経ったのか、もう数える事すら面倒になり、やめてしまった。

 

 あれからも少年が出会う、スラムでもかなりマシな方に部類する子供や大人たちに出会った。


 多少に成り行きや流れで親切にしてもらったり、してやったり、ほんの少しの交流。


 だが、最後は決まって『死』だ!


 真っ当な死、突然の死、理不尽な死、不幸な事故、色々あったが、決まって皆、すぐに死んでしまうのだ!


 友情や親愛の情が生まれる隙すらない、唐突の死!


 思えばガンガの死も突然であった。もう少し長い付き合いになっていたなら、彼は友達と呼べる存在になっていたかもしれないのに……。


 

『いいか、坊主、このスラムはな、いい奴から死ぬんだよ。だから、いい事なんてしようとするんじゃねえ!』



 あの時出会った爺さんの言葉、あれは呪いの言葉ではなかったのか、そう思えるぐらいに続く身の回りに起きる死の連鎖。


 いや、それとも、まさにこのスラムでは、それが真理の言葉であり、だからこそ出会い、多少の親切さを自分に見せてくれた者達が死に続けるのか。


 少年には、その真偽判定など出来はしない……。


 ただ、自分の無力さを噛みしめながら、他人の死を見送るしかないのだ……。


 そして、少年はほとんどしゃべらなくなり、いや、話す相手がいなくなるのだ、必然的に言葉を使う機会などほぼゼロに等しくなるのは当然であった。


 そうして、少年はどんどん孤独になり、それでも彼は、水を求め走り続け、食料を求めて走り続けた。そうする事でしか自分を生かす事が出来ない。


 だが、その内、少年は思うのだ。


 自分は、何故生きてるのだろうか?


 自分には何もない。そもそも自分は何故ここにいるのか。それすら知らない、思い出せない。


 記憶喪失、という言葉を少年は知っていた訳ではないが、自分の本来あるべき物が欠落している事には、さすがに色々と流れに任せて来た少年でも分かっていた。


 自分とは、一体何なのか。


 そんな根源的な疑問を持つも、余り考え込む時間のない少年は、もうそれが条件反射の様にただただ走り続け、それこそが、彼の存在証明であり、存在意義でもあるかの様にただ逃げ、走り続けるのだ……。



 ※



 そんなある日の事、下水道で少年は妙に大きくてしぶとい、黒毛のドブネズミを捕まえた。


 大きい分には、食べる量が増えるので歓迎なのだが、妙に嫌な感覚を感じる、大きなドブネズミだった。


 どういった種類のネズミなのだろう?と少年が思っても、そもそも知識がないのだ、分かるわけがない。


 それが、『魔鼠』という、立派な魔物一種である事、爪や牙に毒を持っている事等。


捕まえる時、下水道では手袋や臭い対策のマスク(布で口元を縛るだけ)等つけていたので、たままたま毒を受けなかっただけなのだ。


 入念に焼き、煮てから食べた。余り上手い肉ではなかったが、このところ食事となる物が、あまり手に入れてていなかった。


久しぶりの肉だ。背に腹は代えられない。食うしかなかったのだが……。



 その夜、症状が出た。


 とてつもない腹の痛み、今まで変な物を食べて食中毒になった事も何度かあったが、それとは比べ物にもならない位の強烈な痛みだった。


 とにかく苦しい!とにかく痛い!スラムに薬などない。薬効のありそうな草も生えない。病気や怪我は、ただただ耐え忍ばなければならないのだ。


 だが、我慢出来る痛みと、そうでない痛みがある。これは後者だった。


 吐いて、のたうち回って、苦しくて、無意味に暴れて、いつのまにか家であるカクレガから出てしまっていた。


 出たから何になる、などどいう明確な考えあっての事ではない。身の安全を考えるならむしろ出ない方がいいに決まっている。ここはスラムだ。倒れている者から身ぐるみ剥ぐなど当然の行為なのだから。


 幸い、オヤブンのカクレガは、スラムの奥まった場所、人が余り来ない部類の区域だ。それが幸いしてか、悪さをする者は現れなかったが。


 だからといって、少年の痛みが緩和する訳でもない。


(オレ、これで、死ぬ、か……。相応(ふさわ)しい……っちゃ、そうな、かも……。


 下水のネズミの肉、食って、苦しみあがき、死ぬ……。似合いの最後ってや……つ……)


 そして痛みの余り、少年は意識を手放した……。



 ※



 意識を取り戻した少年は、そこに見た事ない、醜い化け物がいた。


「うわ、なんっ、こいつ!」


 少年は起き上がって飛び退ろうとした、のだろうが、そもそも起き上がれてすらいなかった。


 身体に力が入らない。起き上がろうにも全身重くてどうにもならない。


「命の恩人に、随分な態度じゃない」


 化け物は口をきいた。


 よく見ると、顔面の半分が醜く焼け爛(ただ)れているだけの人間。しかも女のようであった。


「な、んだ、お前、……」


 少年は、力が入らない上、余りに久しぶりに話す人間?だった。言葉がうまく出てこない。


「だ・か・ら、『命の恩人』よ。この家の前でのたうち回ってる少年を、たまたま見かけた私が助けたのよ」


「……たす、け……で、も、どう、やって……」


 確かにここは少年のカクレガの中だ。


「無理に喋べろうとしなくていいわ。多分あなたは、私が通りかかるまで、最低でも三日三晩は、苦しんで、のたうちまわっていたみたいだから。体力が戻ってないのよ」               

「そ……う……」


 す、っと長い指の、綺麗な手が額へとかざされる。


「まだ熱は下がっていない。あなた、なにか危険な魔物の肉を食べたでしょう!毒を中和してもよくならないから、胃を走査したら、小さな魔石があるし、ついでに胃を浄化洗浄したけど、もうかなり大変だったのよ」


「……???な、んだ、それ、は……オレに、何、を……」


「ほら、無理に起き上がろうとしないで」


 少年の動作をさえぎるように、身体を押さえる。フと、彼女の顔、残り半分を隠していた長い髪がズレて、そこに意外な物が見える。


「仮、面?それ……は……?」


「あら、見えちゃった。気にしないで。趣味でつけてるだけだから、それより、ちゃんと寝て。ここ、水はあるけど、食料は余りないようね。取っておいた物なんかないの?」


「な、い……。じゃ、なきゃ、あんな鼠、食わなかっ……」


「ああ、食べたの魔鼠なのね。よくもまあ。あれを無事捕れるのも凄いけど、よく毒を受けずにまあ運がいい子ね。いえ、逆に運が悪いのかしら。それを食べたのだから。


 でも、それで本当よく生きてたものね。あいつは、爪と牙に毒があって、根本にその毒袋があるのよ。それ毎(ごと)食べたなら、即死してもおかしくないのだけれど……」


 女はそう説明した後、何故かカクレガの中を見回す。


「見た目に反して、随分いい家ね。壁の穴とか随分丁寧にふさいであるし、居心地良かったわ」


「……?」


「最初の日に、寝ずの看病をしてからもう二日はここで、あなたの隣で添い寝してたのよ」


「!」


「フフフ。別に、変なことなんてしてないから安心して、身動きできない病人にイタズラする程落ちぶれてないから」


 女は悪戯っぽく笑うと、立ち上がって言った。


「じゃあ、私は自分のねぐらから、食べられるものを持って来るわ。おとなしくいい子で待ってなさい……」


 そして出ていった。


 少年は、まだほとんど動かない身体で、それでも思考は動く。目まぐるしく考えた。


(なんだ?あの女、何者だ?あの顔半分の火傷(やけど)はともかくとして、なぜ顔の半分を仮面で隠している?隠すなら、火傷(やけど)のある方じゃないのか?


 それに、オレを直した?毒を中和、中和ってなんだ?毒を消した?解毒?


 胃を走査して、魔石を見つけたって、胃の中がどうやって分かる?それに胃の洗浄、洗う?胃って洗えるものなのか?)


 色々と考える事が多過ぎるが、とにもかくにも、あの怪しい仮面の女は、自分の命を助けてくれた恩人である事には間違いないようだ。


 だが、なればこそ、あの女はもう戻ってこない気がした。


 今までもそうだ。


 自分に親切にしてくれた者、何かをしてくれた者、親しくなった者、皆、死ぬかいなくなるかした。恐らく、あの女もそうなる。なるに決まっているんだ。


 どこかやけっぱちな考えで、少年は結論付ける。


 期待するな。意味がない。それより今は、体力を戻して何かを狩るか、今の体力だと無理っぽいなら、食堂の裏手のゴミをあさりにいかなければ……。


 身体が重い。頭がフラフラする。


(どれぐらいで動けるようになるんだ…ろか、最悪、この状態で外に出ることも考えなければ……)


 疲れた身体で考えていると、頭も重くなってくる。


(クソ、どうにか、ならない、か、この状態……)


 焦りと焦燥にイラつく少年は、喉が渇いてくるが、水を貯めて置いたカメや、水筒は奥の部屋だ。


 何とか立ち上がっていかなければ……。


「ぐぅぅ……」


 重い上体を起こして、右手をつき、なんとか立ち上がって……


「なに、やってるの!まだ駄目だって言ったでしょ!」


 色々荷物を持って、女が帰って来ていた。少年を叱りつける。


「え、あ、水、を……」


「ああ、お水飲みたいのね。何、どこにあるの?」


「……奥の部屋、カメか、水筒に……」


「そういえば、あったわね。分かった。取ってくるから、あなたは寝てなさい」


「……すま、ない……」


「子供がそんな遠慮しないの。待っててね」


 女は自分の持ってきた荷物をその場に降ろし、奥の部屋へと言った。そしてすぐ、戻って来る。


「水筒ってこれよね。中、大丈夫なの?ちょっと味見。あら、随分綺麗な水。もしかして、噴水の水、汲みに行ってるの?凄いわね」


 味見と言う割に、自分もちゃっかりしっかり水を飲むと、その水筒を少年に……


「状態はそのまま、少し首を起こして、はい、水よ……」


 少年の浮いた頭に自分の両膝を入れると、女は水筒の口を少年の口へ……


「やめ……ろ、自分、で、持つ……」


「無理よ、頑固な子ね。はい、お水でちゅよ~」


 膝枕している女は、ふざけた口調で水筒を少年の口に当てると、少しづつ傾ける。


 少年は、もう諦めて、その久しぶりの水をむさぼるように飲んだ。


「はい、よく出来ました。食べ物持ってきたわ。干し肉とか、乾ききった固いパンとかだけど、煮て消化のいい状態にしたいんだけど、鍋とかあるかしら?」


 少年は部屋の隅にある、あの魔物だという鼠を煮た鍋だ。使った後すぐに洗ったので、そのまま使える筈だ。マキも一緒にある。


「部屋の、隅。そこ、ある……」


 なんだかしばらく他人と話さなかったせいで、話しづらい。言葉の使い方を忘れてしまったかのようだ。


(どうでも、いいか……)


 女は一応炊事場である、別の奥の部屋に鍋とマキを持って行って、それから戻って来て、彼女が持って来た食べ物類を運んで行った。


(もう勝手知ったる他人の家、か……)


 正直気分がよくないが、一応命の恩人だ。我慢して、ありがたがって好きにさせるしかない。


 どうせ死ぬかいなくなるかする。変な期待、するな……。


 ……しばらくすると、いい匂いがしてくる。これは……


「!」


 まさか、あれ使ったのか?!念入りに隠しておいた物だ!少年だってめったに使わない物を!


「出来たわよ。悪いけど、部屋にあった物、使わせてもらったから」


 楽しそうに言う火傷の化け物め、呪いあれ!


「あらあら。なにか凄い目で睨んでるわね。塩と胡椒、そんなに大事だったの?でもせっかくある物を使わないと、その内カビるわよ」


 塩と胡椒の小瓶は、中ほどまで残っていたのを、食堂の従業員か誰かが間違えて捨てたらしい、少年も大事に少しづつ使ってきた物だ。それをこいつは!


「ほら、また少し身体を起こして。無理ならさっきみたいに頭だけでもいいわ」


 少年はなんとか身体を起こそうとしたが、どうしても起こせない。結局は……。


「はい、口を開けて。熱くないようフーフーしてあげるからね」


 また先程の様に、膝枕して食べさせてもらうしかなかった。


 少年が屈辱の余りプルプルしていると。


「寒いの。ならこれは暖かいから調度いいわね……」


 そう言って、鍋から、少年がガラクタの中から使えそうだと思って拾ってきた小皿に移した、女の持って来た食べ物を適当に煮た物。それを一通り拾って揃えたスプーンで、少年の口に運んでくれた。


 いい匂いと空腹には勝てない。少年は黙ってそれを受け入れる。


 口に広がる久しぶりの食べ物。それは、適当な味付けであったが、凄く旨く感じた。


「どう?美味しいでしょう?」


 そのまま答えるのも悔しいのだが、嘘を言っても仕方がない。


「うまい、よ……」


 女の顔が喜びに輝いた、ように見えた。火傷の顔なのだ。ほとんど表情が動いて見える訳がない。ただ少年がそう感じたのだ。


「うん、美味しい美味しい。上出来よね」


「な、んで、おまえ、が食って……」


 少年以上に同じスプーンでパクパク食べる女。確かに食材は女の物なのだが。


「はいはい、ちゃんと上げるから。待っててね」


 本当に女は意味不明に楽しそうに、少年にたべさせ、自分も食べ、食事は余りにも和やかで、少年はこんな風に人と物を食べた記憶等なかった。


 だからこそ嫌になる。この妙な火傷に仮面をした変な女もきっと、自分の前から姿を消すのだ……。



 ※



 だが、少年の予想に反して、女はいなくならなかった。


 連日少年の世話を焼き、当たり前の様に隣に寝床をつくって泊り、体調の回復しない少年の面倒を甲斐甲斐しくみてくれた。


 時々は自分のねぐら、とやらに戻って、何か必要なものを取りに行ったりしてるのだが、それもほんの一時で、すぐに戻って来て、まるでここが自分の居場所のように居座っている。


 少年も、そんな女を、少しづつだが受け入れるようになっていた。


「ねえ、君、名前なんていうの教えて。私はザラ……」


「……オレに、名前なんて、ないよ。教えたくない、訳じゃなくて、本当にない、んだ」


「でも、それじゃ不便でしょ。誰かになにかつけてもらったものはないの?」


「コブンとか、チビとか、後は適当に、呼んでた、よ。多少親しくなった。奴は。でもすぐいなく、なった。みんな死ぬか。消えるかだ……」


「だから、私がいなくなると思ってるの?」


「っ!!」


「君、分かりやすいから。いつも何かを諦めきったような顔をして、私が出かける時は、もうこの世の終わりみたいな顔して、帰ってくると露骨に喜ぶんだけど、決してそれを口にしたりしない」


 表情を読まれていた!そんなに分かりやすかっただろうか?


「大丈夫。私は死んだりしないわ」


 少年に言い聞かせるようにザラは言うが、そんな事分かりはしない。


「人は、死にたくて、死ぬ訳じゃ、ない。それは急に訪れる……んだ……」


 ザラは痛ましそうな目で少年を見る。彼はどれだけの死を見てきたのだろうか……?



 ※



 そうして、しばらくしてから、ザラは少年が回復してくるようになると、自分の事を少年に話すようになるのだった。


「……私の母も、この治癒術が使えたの。これは、水の術。体内の水分に働きかけて、身体の害になる物を外に出すの。一応自然治癒力の強化もするけど、ほんのわずか……


 だから、なんでも治せるわけじゃないし、絶対に治る訳でもない。


 それに、母の術は私よりも弱かった。多分、元々母の身体が、か弱かったせいじゃないかと思う。


 なのに、父は母で、このスラムで医者の真似事をさせた。


 それでお金をかせごうとしたの。


 馬鹿みたい、スラムの人はほとんどお金なんて持っていないのに……


 一応礼はしてくれて、食べ物とか、ともかく何か物だったわ……


 それに満足しなかった父は、最悪の客を連れてきてしまった。


 スラムで幅を利かせている裏組織の人間。奴隷商の下請けをしている、最低な奴等。


 私達と同じスラムの人間なのに、同じスラムの子をさらって奴隷にする手助けをしている、血も涙もない、悪魔ども……


 あいつらは、よく同じ様な奴等と争って怪我をする。


 それを母に治させようとして、あまりちゃんと治せなかったの。


 それで父は殺された。


 母も殺されそうになったけど、私をーーー幼い娘がいる事をみてやめた。


 その娘は、お前と同じ様な術士の力を持っているかもしれない、だから、私が大人になって術が使える様になるまで待ってやるって……


 だから、母は私に言ったの。


 ”決してこの術が使える事を悟られてはいけない。”


 むしろ、身体に傷や怪我を残し、”それが治せない”ふりをするんだって。


 それが母の遺言。


 でも、もしあんな奴等に捕まって、利用されそうになったら、自分で自分の心臓を止めてやる!


 言ったでしょ。水の、血の流れも操作出来るの。止める事なんて、造作もない事なのよ……


 ああ、ごめんなさい、そんな悲しそうな顔しないで。もう言わないから。


 でも、そういう覚悟があるってだけの事だから。


 治す事も、逆も、自分の身体なら特に楽に出来るから。


 え?ああ、そうよ。


 あなたは頭がいいわね、そう。この火傷は、私が自分の術で”火傷に見える”ようにしただけ。


 治そうと思えば治せるけど、こんなスラムでも、醜い火傷顔の女を相手にするような物好き、そうはいないわ。


 さすがに前面を火傷風にすると、顔がこわばって、物を食べたりしにくいし、だから仮面をしているのよ。仮面の下を見たい?母は美人だって言ってくれてたけど、どうなのかしらね。


 多分、単なる身内びいきだと思うの……」


 そう言うと、ザラは反面こわばった顔で笑う。


 もう少年にはそれは、最初に見た化け物のような顔でなく、普通の顔に見えているのが不思議だった……。


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