意地悪
(やっぱり実践が一番ということだな~~)
数日間、海中戦を繰り返し続けたティールたち。
ティールの遊泳はスキルレベル五に到達していた。
ラストとアキラもレベル四に到達しており、得意ではないヴァルも三に到達していた。
「マスター、そろそろ攻略を再開するか?」
「うん、そうだな」
一流レベルに到達したとは思わないものの、これ以上探索がストップするのもよくない。
ティールたちは既に三十六階層の階段を発見しており、直ぐに三十七階層へと移動。
まだ時間に余裕があったため、即座に砂浜に階段がないかを確認。
「っ、ティール! ラスト、ヴァル!! あったぞ!!」
すると、海エリアの探索を始めてから、初めて砂浜に下の階層へ続く階段を発見。
「ほ、本当だ」
アキラの発見を疑っていた訳ではないが、それでも砂浜にある可能性は低いと思っていたティール。
「……ダンジョンというのは、本当に意地が悪いな」
「まぁ、そうだな。最初から砂浜にもあるかもしれないって思いついてなかったら、全部の島を探して、側面も探した後に、だもんね」
「その後に思いつけば良いが、砂浜にあるという可能性を思いつかない場合もあるだろう」
ラストが語る内容は、あり得ないと断言できなくない内容である。
考えただけでゾッとする内容に身震いしながらも、一行は三十八階層へと移動。
翌日、探索を開始するも……島の見える範囲には階段がなかった。
「ふぅ~~~~……よし、頑張ろう」
海中戦にも多少慣れてきたため、側面を調べることに抵抗はない。
(……この島にはなかったか)
途中でシーサーペントを仕留めながら二つ目の島に移動。
(…………ここ、も、なさそうだな)
マーマンの群れを潰しながら、三つ目の島に移動。
(……ん~~~~、残念。次だ次)
四つ目、五つ目とどんどん移動し続け……結果、三十九階層に続く階段が見つかったのは、砂浜から一番近い島の側面だった。
(ほ、本当に……意地悪、だな)
本当はティールも解っている。
海に浸かっている側面に入り口があるかもしれないのなら、一つの島を探索する際にまとめて側面も調べれば良いのではないかと。
だが、いちいちそこまで行うのは面倒であり、ティールとしては島の探索を纏めて行った後に、側面の調査を纏めて行いたかった。
「ふふ、やられてしまったな」
「そう、ですね……」
「私としても、ティールの選択に賛成だった。致し方ない結果というものだ」
「俺も同意見だ、マスター」
「ガルルルゥ」
「……そう言ってくれると嬉しいよ」
予想外に時間と体力を消耗させられるも、ティール達は無事に三十九階層へ到着。
到着してからはこれまでと同じく休息を取った後、直ぐに探索を開始。
そして三つ目の島を探索してる際……予想外の強敵に遭遇した。
「っっっ!! ここまでくるのか」
「ジャァアアアアアアアアアアッッッ!!!!!」
ティールたちの目の前に現れたモンスターは……水竜。
以前、転移トラップ先で戦った強敵の一体。
海中に生息しており、ティールたちが偶々遭遇していなかっただけで、三十一階層から四十階層では遭遇することはそこまで珍しくない存在。
ティールも生息してるだろうとは思っていたが、海中ではなく島で戦うことになるとは予想していなかった。
「マスター……俺が、相手をしてもいいか」
「勿論、構わないよ!!」
無差別に水弾を放つ水竜。
強敵の攻撃を躱しながら、ティールはサムズアップしてラストの要望にゴーサインを出した。
「感謝する、マスター」
ここ最近、実践を何度も何度も繰り返したからこそ、海中でもそれなりに戦えるようになり、多少の余裕を持って戦えるようになっていた。
だが、それはそれとして、やはり戦いやすいのは地上戦。
ラストはここ最近使用していた水属性の大剣ではなく牙竜を取り出し、つり上がった笑みを浮かべながら得物を振りかざした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます