第94話
俺と琴美は英彦と平子さんと一緒に神社にやってきていた。
聞けば、英彦たちも二回目の初詣ということだった。
「二人とも久しぶりだね~」
「そうね」
「新年あけましておめでとうございます」
「新年あけましておめでとうございます」
神社の前で琴美と平子さんが新年の挨拶を交わす。
「蒼月、久しぶりだな」
「ああ、元気だったか?」
「もちろん」
俺は英彦と普通の挨拶を交わした。
元気そうでよかった。
「さて、じゃあ行こう」
琴美がそう言って俺たちは神社の中に入っていった。
三が日もとっくに過ぎていたので、神社にはほとんど人はいなかった。なので、すぐにお賽銭箱の前に行くことができた。
「二回目はどんなことをお願いすればいいんだ?」
「なんでもいいんじゃない?」
「適当だなぁ……」
とりあえず、お賽銭箱にお金を入れて俺たちは手を合わせた。
俺は、感謝と今年もお願いしますということを心の中で言うと、最後に今年はこの四人が同じクラスになりますようにと願っておいた。
「おみくじも引くのか?」
「私たちは大吉だったから引かなくてもいいかもね。二人はどうする?」
琴美が英彦と平子さんに聞いた。
すると、二人は首を横に振って引かないということだった。
「じゃあ、お蕎麦を食べに行こ~」
「そうね。いいところを見つけてあるからそこに行きましょ」
どうやら、平子さんが美味しいお蕎麦屋さんを探してくれていたらしい。
ということで、俺たちは平子さんの案内で俺たちはお蕎麦屋さんに向かうこととなった。
その道中でこんな話を英彦とした。
「で、七瀬さんとお前の両親との顔合わせはどうだったんだ?」
「別に普通だったぞ。お母さんとは前に合ってるしな。お父さんは、まあ誰とでも仲良くなれるような人だからな」
「そうか。まあ、無事終わったならよかったな」
「英彦たちはどうなんだ?」
「俺たちは、まあかなり前に終わってるからな。何なら、親同士がめっちゃ仲いいし」
「そういえば、幼馴染だったな」
親同士が仲いいっか。俺のお母さんと琴美のお母さんが仲良くしているところを俺は想像してみた。
うん。よくわからん。仲良くなりそうな気もするし、ケンカしそうな気もする。まあ、どっちしろ親同士の顔合わせがいつかは行われることになるだろう。
そんなことを考えていると、お蕎麦屋さんに到着した。
「ここだね」
「なんか、老舗って感じのお店だね」
「ね。百年以上続いてるらしいよ」
「え! そうなんだ! じゃあ、絶対に美味しいじゃん!」
前にいる二人がそんな話をしていた。
「早く入ろうよ」
二人がこっちを振り返ってそう言った。
俺たちは頷いて、二人の後に続いて老舗のお蕎麦屋さんに入っていった。
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