第41話 超絶美少女と琴美の母親との対面
俺は今、超絶美人三人に囲まれていた。
「あなたが蒼月君ね。へー。意外とイケメンじゃない」
俺の前の席に座っているのは琴美の母親。
「あなた、私と付き合わない?」
「ぶっ・・・・・・」
俺は琴美に出してもらったお茶を吹き出しそうになった。
「もう! お母さん! 蒼月君をからかうのはやめて!」
「あら、私は本気よ? どう? 琴美より経験も豊富だからいろいろ教えれるわよ」
琴葉が妖艶な笑みを浮かべている。
「はぁ〜。やっぱり連れてくるんじゃなかった」
隣に座ってる琴美はぷんすかと思っている。
その前に座る琴美のお姉さん、七瀬琴音はそんな状況を楽しんでいるのように微笑んでいる。
「お姉ちゃんもなんとか言ってよ」
「うーん。お母さんがこうなのはいつものことだしな〜。どうせ止めたって無駄だって琴美も知ってるでしょ?」
「うぅ〜。そうなんだけど・・・・・・」
琴美が絶対に断ってねという視線を送ってくる。そんな視線送られなくても、初めからそのつもりだった。
「えっと、お母さん・・・・・・」
「あなたに、まだお母さんなんて呼ばれたくない」
「えぇ・・・・・・。じゃあ、なんと呼べば・・・・・・?」
「琴葉ちゃんって呼んで」
「そ、それは、いくらなんでも無理です」
「あら、どうして? 私がちゃん付けで呼ばれるような歳じゃないから?」
琴葉が悲しそうな顔でこっちを見ていた。その顔があまりにも琴美とそっくりすぎて、なんだか、琴美を悲しませているような気分になった。てか、この人本当に四十六歳か。
全然見えないんだけど!
顔には艶があるし、スタイルも琴美に負けず劣らずだ。玄関で出迎えられた時に琴葉を見た時、隣に琴音が一緒にいた。琴美が琴葉のことをお母さんと呼ぶまで、三姉妹かと思っていたほどだ。
琴音もまた美人だった。琴美が言っていたが、琴音はモデルをやっているらしい。ハーフパンツからすらっと伸びた細い足はまさにモデルをするためにあるようなものだった。
肌は透明感があって、モデル体型のスタイルで、落ち着いた雰囲気のある人だった。まさしく、モデルをするために生まれてきたような感じだった。ただ、かなりの天然らしい。
「えっと、琴葉さん。申し訳ないですけど、それはできません。僕は琴美が好きですから」
「ふーん。じゃあ、愛人でどう?」
「ダメだってばー!! もう、この話は終わり! 蒼月君に用がないならもう帰ってもらうよ!」
琴美は立ち上がって手で机を叩いて立ち上がった。
「お母さん。その辺にしておいたら?」
「えー。せっかく、これから楽しくなるところだったのに〜」
琴葉はうふふと笑ってお茶を啜った。
そして、一瞬にしてさっきまでのおふざけムードから真剣なムードに変わった。
「二人とも席を外してくれる? 蒼月君と二人で話がしたい」
「分かったわ。ほら、琴美行くよ」
「うん」
琴美は琴音と一緒に部屋を出て行った。
「さて、蒼月君。最初に言わせて。からかってごめんね。そして、ありがとう。あの子を救ってくれて」
琴葉は机に深々と頭をつけて言った。
「えっと・・・・・・どう言うことですか?」
「そうね。どこから話そうか」
そして、琴葉は語り始めた。去年のあの日のことを。
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