第34話 超絶美少女のドキドキ4
蒼月君の誕生日に私たちは恋人となった。
夏祭りのあの日、私は気持ちを抑えることができず、蒼月君に想いを告げてしまった。
その後、私は五日間蒼月君の家には行かなかった。というより、行けなかった。
答えを聞くのが怖かった。
もしも、断られたら?
もう、家に来るなって言われたら?
思わず勢いで告白してしまったけど、そう考えたら、返事を聞くのが怖くなった。
だから、連絡もせずに、夏休みをいいことに私は逃げた。
でも、ずっとこのままなのも嫌だった。だから、私は蒼月君の誕生日に家に行って、返事を聞く覚悟を決めて、必死にバイトをした。
もしも、その日に断られても後悔はない。最後に蒼月君の誕生日を一緒に祝うことができる。
それだけでよかった。それなのに・・・・・・。
蒼月君も同じ気持ちだったなんて!
幸せすぎる〜!!
このまま死んでもいいくらい!
私の中に幸せが芽生えた。と同時に不安も一緒に芽生えた
いつまで、蒼月君とこの関係を続けれるのだろうか?
そんな疑問が頭から離れない。
私たちが喧嘩をするとこは想像できない。
かと言って、食の違いですれ違うこともないはず。蒼月君は私の料理を美味しいって言ってくれる。
じゃあ、価値観の違いで別れる?
それも、いまいち想像できなかった。だって、蒼月君はいつも私に合わせてくれてる。本だって、普段読まないはずなのに、私が勧めたものを読んでくれてる。
それでも、不安を抱いてしまうのは、どんなに愛してる相手でも完全に分かり合えないことを知っているからだろうか。
できる限り、蒼月君に嫌われないように頑張ろう。心配させないようにしよう。
そう思っていたのに、私がバイトしていることを隠してて、心配させてしまうとは・・・・・・。
でも、サプライズを喜んでもらいたかったんだもん。初めての誕生日プレゼントは自分で頑張って貯めたお金で買ってあげたかった。
結果的には喜んでもらえたからよかったけど、これからは気をつけよう。
私はエクレアを作りながらそう思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます