第14話 超絶美少女と中間テスト当日

 日頃の勉強のおかげで、正直テストは簡単だった。

 琴美に勝っているかどうかは分からないけど、十位以内には入っている自信があった。

  

「蒼月君、テストどうだった?」

「まあ、余裕だったよ」

「さすがだね。毎日まじめに勉強してるもんね」

「そういう七瀬さんはどうだったんだ?」

「ん、私も余裕」


 琴美は俺にピースを向けた。

 放課後、俺は琴美と一緒に下校していた。もはや、琴美と一緒に下校をしたり、ご飯を食べたりすることに抵抗がなくなっていた。たぶん、慣れてしまったんだろうな。琴美と一緒にいることも、生徒たちからの視線も。そして、何より琴美と一緒にいる時間が楽だと思ってしまっている。


「どっちが勝ってるんだろうね?」

「どうだろうな」

「楽しみだね」

「ちなみに、七瀬さんは俺に何を聞くつもりなんだ?」

「それは、私が勝った時に教えるよ」


 まあ、それもそうか。 

 俺も、同じことを聞かれたら秘密って言うしな。


「今週末にお互い言い合うということでいいよね?」

「そうだな。テスト結果、張り出されたりしないよな」

「あ、どうだろう。もし張り出されたら、どうする?」

「それは、もう仕方ないだろ。結果だけ見て、土曜日に勝った方が聞きたいことを聞くでいいんじゃないか」

「そうだね。そうしよう」

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