第9話 超絶美少女のドキドキ2
家に帰って着替えをすることなく、私はベッドにダイブした。
やばい。やばい。
蒼月君が私の頭を……。
「撫でてくれるなんて」
実はこれが初めてということではなかった。
蒼月君は気づいてないと思うけど、あの日、私は目を覚ましていたのだ。
あの時は恥ずかしくて寝たふりをしていた。
でも、今回は違う。みんなの前で、みんなが見てる前で、頭を撫でられた。たとえ、無意識だとしても、意識してしまうじゃん。
もしかしてって……。
「そりゃあ、そうであってくれたら嬉しいけど……」
私は枕に顔を埋もれさせた。そして、足をバタバタさせる。
蒼月君は私のことどう思ってるのだろうか。
「いっそ、私から告白しちゃおうかな」
私は蒼月君のことが好きだ。
あの時から、ずっと好きだった。
この気持ちはずっと変わらないと思う。
「たぶん、蒼月君に私の気持ちはバレてる。と、思う……」
私は昔から顔に出やすいタイプだと言われてきた。
恥ずかしかったらすぐに赤くなるし、悲しくなったらすぐに涙を流すし、困っていれば眉毛をへの字に曲げるし、嬉しくなったらへにゃっと笑う。
蒼月君に頭を撫でられたとき、私は自分の顔が熱くなっているのが分かった。だから、きっと赤くなっていた。
まあ、蒼月君がよほど鈍感じゃなければだけどね。
「私と再会した時も、私だって気が付いてなかったし……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます