予知外なアイツ

ゆうじ

第1話 プロローグ

「なんなん……アイツ」


 アタイは目の前の光景を疑う。そこには2人の男が立ってはった。1人は黒髪の男で襟足まで伸ばした短髪の男。黒のライダースーツを着込んではる。見た目から20代前半くらいに見えはる。

 対するもう1人は、学生服を身に纏ってはる。それもこの都市アーガレスにおいて、優秀な能力者を排出している鳳凰フェニックス学園の制服を着てはる。肩まで伸ばした灰色の髪が特徴的な少年やった。


「――なっ、なんなんだテメエッ」


 黒髪の男が喚き散らす。やけど、男の言った言葉は至極当然やと思うわ。やって本来が当たり前のように立ってるんやから。


「はぁ。どうすんだよ。テメエのせいで遅刻じゃねえかっ」


 灰色の髪の少年は半ギレでそないな事を言う。アタイはその少年を見ながらこの状態に至った経緯を思い返す。

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予知外なアイツ ゆうじ @yutsi

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