第12話 復讐

 採寸を受けている俺の相棒の画像を見て言葉を失う。突然変異時、16.5㌢か……投稿者は松崎。

「松崎、ほんとクズ」


「最低だよね…」


無断で俺の相棒がUPされているのはあってはならない事だ。馬鹿にされる前にラインのニックネームを他クラスの女子の名前に変え、返信する。


『凄く立派ですね!凛々しいです!』


反応を待つ。グループラインが褒め言葉で溢れた。その後直ぐに画像は送信取り消される。


『松崎君、マジでクズ』


俺が打つと今度は松崎の批判で溢れた。ざまあー‼︎


 午前の授業が終わりを迎えて松崎がトイレに向かう。後ろを着いていき、重っい切り殴る。とにかく殴る。うずくまるまでひたすら殴る。

うずくまったら個室にブチ込み、目隠しを装着させて松崎の両手を背中に回し縛る。ズボンとパンツを脱がし、松崎のスマホでショボイ物を撮影してクラスのグルチャに送る。その後、松崎を廊下に転がしてから教室に戻る。


「お帰り長かったね!」


「用事を済ませて来た笑」


 昼ごはんを美優と食べる。堂々としてれば怖くない。クラスの女子と昼飯を食べるのは久しぶりで何気ない会話も楽しい。


「私も一緒に食べて良い?」


「良いともー!」


 月島さんが参加して、数分後に柊木さんが来た。


「お、ずいぶん増えたねー?わたしも良い?」


「良いともー!」


 それから俺以外の3人の友達が1人ずつ加わり、7人になった。賑やかで楽しい…涙が頬を伝う。


「どうしたの?」


「久しぶりに大勢で過ごせて楽しくて…いつもボッチだったから笑」


 美優に心配をされてしまった。ところでさっきからラインの着信音が鳴り響いている。それぞれ、スマホを開いて直ぐに閉じた。松崎の廊下で転がされている画像やクラスの男達が自分の相棒をUPしている。彼等は俺の画像がUPされたからモテだしたと思っているみたいだ。くだらない。


『臭そう、止めてくんない?』


 そう打ってから閉じる。女子達の話題は一番最初の画像は誰の相棒かの話しが小さな声で行われていた。


『北村君、一限の休みの時ジャージのズボン履いてたよ?』


『寝てたら盗まれたんだって』


月島さんが言うと美優が続く。視線が俺に向いた。


「クラスで一番?」


「知るか笑…今、この話しやめない?」


 女子達が興味がありそうに聞いてくる。


ね……」


「美優さん?意味深過ぎる笑笑」


 今日の俺、突っ込んでばかり。


「今日の部活が楽しみですねー?」


 柊木さんが期待?の眼差しで見つめて来る…


「部活って?」


「山口さんと北村君でやってる部活の事です笑」


 美優が聞いて柊木さんが答えた後、疑問の視線を投げて来た。手で合図する。👍

理解したのか頷く。


「何部?」


「帰宅部ですよね?北村君?」


 月島さんが聞いてきたが柊木さんが答える。


「部活動は家でやっているんですよね?楽しそう!」


「帰宅部をやっています!アットホームで楽しい部活を目指しています笑」


 もう非公式の部活を貫くしか無いのだ。柊木さんが楽しそうにやってみたい事とか話してる。活動内容どうしよう……


「へー、部活内容は何ですか?」


「部活内容は帰宅中に決めます笑

現在、認知部員は3人です。」


 月島さんの友達、赤坂 朱音あかさか あかねさんが訝しげに聞いて来たから、さっくり答えた。


「新しい帰宅部の形態ですね…なるほど、活動するには許可が必要なんでよね?認知、と言う事ですし」


「赤坂さん、理解が早いですね!

この部活に参加する方は、挙手をお願いします笑」


 ついでに参加の意思があるか確認した。この場にいる俺以外の6人が手を挙げる。


「ようこそ、帰宅部へ!連絡用としてグループラインの参加をお願いします!」


 素早くグループを作って美優を招待した。どんどん招待を送ってくれる。出来る女は違うぜ。個人のラインの申請も5通来て承諾した。個人のライン登録する意味あるか?それよりも大切な事を教える。


「活動場所は俺の家です。今日はバイトなので美優さんに予備の鍵を渡して置きます笑

今日の真相は真実を知っている美優さんに聞いて下さい笑笑」


「合鍵ですかー!羨ましいですー笑」


 両手で大事そうに持つ美優に柊木さんは目を細めながら言う。ニッコリと俺に視線を向ける。勘付かれてるよねー、そりゃあ……

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