第3話 デート
雪ちゃんを待っていると、後ろから目を隠された。
誰かはすぐにわかった。私の身長が、高いのもあり、雪ちゃんの手が上手く私の目を隠せていないのとこの可愛い声ですぐに気づいた。
「雪ちゃんでしょ」
「正解です。やっぱり葵さんって身長高いから目を隠すの大変だよ」
「雪が低いんだよ」
「そんなこと言わないでくださいよ、少し気にしてるんだから」
少し拗ねる雪が可愛くて、ちょっと強引に手を引いて抱き締めてみた。優しい太陽と金木犀の匂いがした。
顔を見ると、とても赤く染めているのがもっと私をドキドキさせている。
もっともっと、雪のいろんなところが見てみたい。
「じゃあ行こっか」
雪の手を引いて、ショッピングモールの方に向かった。
向かっている、ショッピングモールは全国展開していてこの片田舎の街では1番大きいところだ。雪ちゃんの好みを知るには、もってこいだと思いここを選んだ。
最初に服屋に向かった。
「雪ちゃん、これなんてどう?」
そう言って葵さんが持ってきたのは、水色のワンピースだった。少し、子供ぽいとは思うけどせっかく選んでくれたので着てみた。
「どうですか?」
「やっぱ、子供ぽいね。選んだ私が言うのも変だけど」
「ひどいです。もっといいの選んでください」
「じゃあこれなんてどう?」
次の服は、ブラウンのズボンと薄ピンクのtシャツだった。今回のは、大人っぽいと思った。着ている自分を見るといつもより大人っぽかった。
「どうですか?」
「可愛いね」
可愛すぎて、言葉が一瞬出てこなかった。
「これ買ってくるね」
「いやいいですよ、流石に悪いです」
雪ちゃんは断ってきたが、可愛いから買ってあげた。そして私の今月のバイト代が半分は消えたのは内緒だ。それから、フードコートや映画を見て解散した。
「また明日」
雪ちゃんと、別れの挨拶をして今日は解散した。
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