第18章 それぞれの反省会編
第121話 何で俺が!?
色々と思う所はあるけれど、まずは三年生から……
【三年生の学年人気投票結果】
1位・・・平手真子 90票
2位・・・足利昭葉 81票
3位・・・上杉ケイト 52票
4位・・・武田静香 47票
4位・・・山本カンナ 47票
5位・・・毛利茂香 41票
あれだけ人気者が多い三年生の中でどちらかといえば乃恵瑠さんや陽菜さんの陰に隠れて地味で目立たない生徒会書記の平手さんが一位っていうのが凄く驚いた!!
まぁ、顔は普通に可愛いからそれなりに人気はあるとは思うけど、まさか一位になるとは……
やっぱ、生徒会活動での実績なども認めてもらったという事なのだろうか……?
それと二位の足利昭葉って……どんな人なんだろう?
前の期末テストの結果でも上位に名前があったような……
これは後で伊緒奈達に聞いてみよう。
それにしてもケイトさんを始め他の人達の票が思っていたよりも少ないよな?
まぁ、三年生は生徒会長に立候補する権利が無いから『学年人気投票』にはあまり力を入れないとは聞いていたけど……
ただ……静香さんの親友の山本カンナさんが静香さんと同じ票数ってのも不思議な結果だよなぁ……お互いに複雑な気持ちになるんじゃないのか?
続いて二年生の結果だけど……
【二年生の学年人気投票結果】
1位・・・織田乃恵瑠 89票
1位・・・羽柴陽菜 89票
2位・・・直江カノン 71票
3位・・・羽柴陽呂 63票
4位・・・片倉小町 31票
5位・・・吉川萌絵 12票
5位・・・小早川柊 12票
乃恵瑠さんと陽菜さんが同じ票数とは……
『学年人気投票』に対してあまり努力をしていないように見えていた乃恵瑠さんの一位もさすが学園一の人気者だなぁと思うし、逆に色々な策を講じて乃恵瑠さんと遂に並んだ陽菜さんも凄いよなぁ……
しかし一位が二人かぁ……二位の直江さんはどうなるんだろう?
二位だから生徒会長選挙に立候補できるのかな?
これも後で伊緒奈達に聞いてみるか。
あと三位の羽柴陽呂っていうのは前に俊哉から聞いたけど、陽菜さんの双子の弟で頭も良くて顔もイケメンらしいから結構、女子から人気があるんだろうな?
弟さんの票が陽菜さんに流れていれば陽菜さんがダントツで一位ってこともあったわけか……でも生徒会長選挙の時にはそうなる可能性はあるよな。
それと魔冬と幼馴染の片倉さんも結構、人気があるんだな?
あとは茂香さんの従妹の吉川さんと小早川さんが仲良く五位かぁ……
いずれにしても乃恵瑠さんと陽菜さんとの戦いはまだまだ続くということだけはハッキリしたし、直江さんも生徒会長候補になるとしたら応援者のケイトさんも喜んでいるだろうなぁ……
そして……あえて最後に回した一年生の結果だが……
【一年生の学年人気投票結果】
1位・・・徳川伊緒奈 83票
2位・・・伊達魔冬 82票
3位・・・島津佳乃 65票
4位・・・長曾我部千夏 62票
5位・・・上杉カイト 30票
5位・・・竹中颯 30票
な、な、何故、俺の名前が入っているんだ!?
三十票も入って五位だなんて……
俺は目立ちたくないのに、これではめちゃくちゃ目立ってしまうじゃないか!!
ほら見ろ。所々で俺の名前が聞こえてくる。
「あの五位の竹中君って誰なの?」
「ああ、最近、学園の人気者達に告白されまくっているという噂がある子よ」
「でもその竹中君って見た目パッとしない『陰キャ男子』なんでしょ? 何故、そんな子が人気投票で五位になれるのかしら?」
「ほんと、不思議よねぇ……? 何か裏でもあるんじゃない?」
はぁ……だから、嫌なんだよ。
こうなってしまうから目立ちたくなかったのにさぁ……
一体誰だ!? 俺なんかに票を入れたのは!?
これは新手のイジメなのか!?
ってか、今はそんな事をウジウジ思っている場合じゃないよな?
まずは伊緒奈が一位になった事を喜ばないとな。
しかし魔冬と一票差なのかぁ……ギリギリの勝利だな?
後は敗れた長曾我部さんや島津さんがどう動くかだよな。
やはり二人共、生徒会長選挙では陽菜さんの応援に回るのかな?
それとも俺に告白した事を陽菜さんに伝えて、あえて違う人の応援に回るとか……
うーん、まぁこれも後で伊緒奈達との話で出てくるだろうな。
「おい、竹中颯!!」
「えっ?」
「まさか俺とお前が同得票数で五位とはな!!」
「お、お前は上杉カイト……?」
こんな時にややこしい奴に絡まれてしまったぞ。
「竹中、俺に感謝しろよ!?」
「えっ? 何の事だ? 何で俺がお前に感謝しなくちゃいけないんだ?」
「チッ、だからさぁ……俺がお前に一票入れたお陰で俺と同得票数で五位になれたって事だよ!!」
「へっ? な、何でお前が俺なんかに一票入れたんだ!?」
「し、仕方ないだろ!! 本当はお前なんかに俺の大事な一票なんて入れたくはなかったよ!! でも姉貴がどうしてもお前に一票入れろってうるさいから……仕方なく……」
え? ケイトさんが俺に?
何でそんな事を……?
「ケイトさんは何で俺に票を入れろだなんて……」
「お前がケイトって呼ぶのは気に入らねぇな……まぁ、いずれにしても姉貴はお前にもっと目立って欲しいらしいぞ。俺にとっては姉貴の言っている意味は分からないけどな!!」
何でケイトさんはそんな事を!?
俺の思いと真逆じゃないか……
「颯君どうしたの? 上杉君に絡まれているの?」
「え? ああ、魔冬か……いや、まぁ……絡まれているというか、何というか……」
「だ、伊達さん!! 人聞きの悪い事を言わないでくれよぉぉ……俺は竹中と少しおしゃべりをしていただけだし……それに俺は竹中に一票入れたんだぞ。なっ、竹中!?」
「え? ああ、そうみたいだけど……」
そう言えば、魔冬と上杉は同じクラスだったよな?
それにしても上杉は魔冬が苦手なのか?
何かビビっている様な感じがするんだけど……
「魔冬、学年二位おめでとうって言っても良いのかな?」
「うん、いいわよ。ありがとね、颯君……それとね、私も颯君に一票入れたわよ。颯君が五位に入るなんて凄いわねぇ? もしかすると今後の人気投票の度に颯君の票が増えていくかもしれないわねぇ? フフフ……楽しみだわ……」
「いや、全然楽しみじゃないぞ!!」
はぁぁ……いずれにしても、これで三十票のうち二票は上杉と魔冬だという事が判明したぞ。
ん? あっ、そっか……自分自身の名前は書いてはいけない規則だから魔冬は俺の名前を書いたんだな?
ってことは伊緒奈や長曾我部さん、島津さんも俺の名前を書いているかもしれないな......
よし、後で伊緒奈に確認してみよう……
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お読みいただきありがとうございました。
新章開始です。
ちなみにこの作品は完結に向けて順調に進んでおります(笑)
どうぞ完結までお付き合いくださいね(*^▽^*)
ということで次回もお楽しみに(^_-)-☆
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