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  • 月に葬るへの応援コメント

    愛している人と、月葬という形で最期に2人きりで過ごし、見送るという場面がとても美しく胸を打たれました。

    見送った妹は姉に真の愛を抱きながらもその想いを告げることは選ばなかったのも、今のジェンダーフリー思考が取り沙汰される以前の時代の価値観・考え方を感じられ、決して新しくなっていく価値観だけが全てではないと思えました。

    素敵な文章をありがとうございました。

    作者からの返信

    銀月さま
    お読みいただき、ありがとうございます。
    実ることのない花を咲かせてしまった妹でしたが、愛とは風に散っても、雨に朽ちても愛だとおもっています。
    結ばれない。道ならぬ恋として終わるのは仰るとおり、いまのジェンダー観とはちょっと相違があるかもしれません(*^^)
    ですがそこにある愛の機微を感じ取っていただき、こころから御礼申しあげます。

    じつはこういう女に恋する女の話はいろんなところで書いていたります。結ばれたものはいまのところ、ひとつだけですが……これからも誠意をもって書き続けていきたい題材でもあります。

  • 月に葬るへの応援コメント

    七夕の日に読めて良かったです。望むことを許されていない願い事の行く先を思わずにはいられない、そんなお話でした。たとえそこが、カササギの橋が架からなかった世界でも対岸からいつまでも彼女を眺めていたいです。

    作者からの返信

    押田絵凪さま
    お読みいただき、ありがとうございます。
    ずいぶんと昔に書いた小説ですが、こうして七夕の晩にご縁を結んでくださる読者さまがおられて、とても嬉しいです。
    鵲の橋が……なんて素敵な表現でしょう。
    祈りを紡ぐように書いた物語だったので、今宵、押田さまに読んでいただけて幸せでした。

  • 月に葬るへの応援コメント

    はじめまして!
    コメント失礼いたします^ ^

    レビューを見てきました。
    ものすごく美しい世界観でぐっと胸に刺さりました!

    素敵な作品をありがとうございました!

    作者からの返信

    和響さま

    はじめまして、夢見里と申します!
    嬉しい御言葉を御寄せいただきまして、ありがとうございます。素敵と仰っていただけるその御言葉だけで月まで舞いあがるようなきもちです!

  • 月に葬るへの応援コメント

    静かで美しく幻想的で、でもどこか力強さを感じました。
    素敵なお話でした。
    拙い感想ですいません。
    読ませていただきありがとうございました。

    作者からの返信

    燈華さま
    お読みいただき、御礼申しあげます。とても嬉しいご感想を賜り、感激致しております。
    力強さを感じた、と仰っていただけたこと、なんだかとても胸が暖かくなりました。
    これからも頑張って物語を紡いでいきたいとおもいます。
    またご縁を賜れれば幸いです(*^^*)

  • 月に葬るへの応援コメント

    コメント失礼致します。
    月並みですが、ただ美しく幻想的な世界観には思わずため息が漏れました。

    素敵な物語をありがとうございました。

    作者からの返信

    寺音様
    お読みいただき、御礼申しあげます。これからも読者様に「美しい」と仰っていただけるような物語を紡ぐべく、精進して参ります。
    こちらこそ、ご縁を賜り、ありがとうございました。

  • 月に葬るへの応援コメント

    夢現の狭間を漂うような夢見里さんの心的世界を、本作でも深く堪能させて頂きました。
    描写自体の美しさは申し上げるに及ばず、何よりも、現実を離れた幻想になぞらえて、誰にも覚えのある想いを描き出す作風がこちらでも光っていますね。

    愛する姉を誰にも渡したくない、渡したくなかったのに――という強い想い。先だって述べましたように、それはアイドルの熱愛・結婚報道を目にした際のファンの心情に通じるものがあります。
    自分のものにならないことは重々分かっている、それならばせめて他の誰のものにもならないでほしい――それが叶わないことも知っているので、ドルオタは望むのです、かつての推しメンを“奪っていく”相手は、せめて一流の男であってほしいと。しかし(お相手の男性達には失礼ですが)、そんなお門違いの願いすらも、現実は往々にして打ち砕いていく……。
    もとい、ドルオタならずとも、実生活の恋でもこうした想いを味わった人は多いはずです。届かないと分かっている高嶺の花、あるいは手を伸ばしてはならない禁断の恋、いや、それこそ、そこまで特別ではないふつうの恋愛においても、人は望むものでしょう。手折れぬ花がせめて他の誰にも摘まれないことを。
    それでも、花と呼ぼうとも生身の人間である以上、その人にはその人の人生があり、未来があり、幸せがある……ゆえに、「せめて誰にも」という独りよがりの願いを月が叶えてくれることはないし、それを望むべきでもない。我々はそれが現実と知っています。そして、創作とは、少なからず、現実に叶わない想いを空想において叶えるために成されるのだとすれば――本作の主題たる「月葬」は、そうした現実から読者を一夜の夢へと連れ去ってくれる光だったのでしょう。

    ところで、姉の遺した結婚指輪のくだり。詩一さんのように姉の真意に想いを馳せるのも一興ですが、敢えて分からないものは分からないままにしておくのも美しいかと思いました。なぜなら、禁断の想い人に向けて言葉を紡ぐ際、果たして自分はその想いを相手に気付かれてはならないと思っているのか、それとも気付いてほしいと思っているのか、それもまた分からないものであるから……。
    いっそ一思いに伝えてしまいたい、いや悟られるわけにはいかない、それでもやっぱり少しは気付いていてほしい……自分でもどれが本意か分からないそのもどかしさこそが、ともすれば恋の本質なのかもしれません。

    作者からの返信

    板野さん お読みいただき、ありがとうございます。
    わたしは昔から読む際も書く際も現実と幻想のあわいをちょうど漂うような作風を好んでおり、この「月に葬る」はわたしの愛する「境」の幻想を理想どおりに綴ることができた、想いいれのある一作でした。なので板野さんにお読みいただけて、とても嬉しいです。

    手折ることのできぬ華を愛し、なればこそ、他の誰にも摘まれずにいてほしいと願わずにいられない人の想い。姉を愛した妹もおなじ。そうしたものは時に身勝手さや矛盾をはらみますが、それゆえにどこか、ゆがみ真珠のような美しさをかもしだすものだと想っております。人の人たる脆さ、果敢なさのあらわれ。だからでしょうか。それはどこか、信仰にも等しい、片想い……。

    結婚指輪の真意は敢えて、読者様にゆだねております。
    著者としてはひとつのこたえを握ってはいるのですが……読者様からそれぞれのご考察を聴く度になんだか、嬉しくなります。そうして板野さんのように「秘すれば華なり」と仰っていただけるのもとても幸甚です。わたしも、そうおもいますゆえ。
    水鏡に映った月とおなじく、ときには確かな像を結ばぬものほど、美しく映えるものです。

    最後まで丁寧な御言葉を添えていただき、ありがとうございました。ほんとうに作家冥利につきるといいますか……物語という「言葉」に「言葉」を贈っていただけることはこれいじょうにない幸福だとあらためて、かみ締めております。いただいた御言葉を胸に抱き締めて、これからも物語を綴り続けて参ります。

  • 月に葬るへの応援コメント

    はじめまして。
    コメント失礼致します。

    月の匂いさえ薫るほどの美しさに、酔いました。
    夢見里さまの作品に揺蕩う儚さと美しさに魅せられております。

    また、別の作品にも伺わせて下さいませ。
    素晴らしい物語を、ありがとうございました。

    作者からの返信

    石濱ウミさま
    お読みいただきまして、ありがとうございます。「月に葬る」は作者としてもこころに想い描いた場景をそのまま文章にすることができた、と想っておりましたので、そのように仰っていただき、非常に嬉しく、重ねて御礼申しあげます。また他の小説でもご縁をいただければ大変嬉しいです。
    これからもよろしくお願いいたします(*^^*)

  • 月に葬るへの応援コメント

    わぁああああ!!!!
    大好きです!!!!!
    きらきらしたものが心に咲いて、ため息ばかりで言葉が出なくなっちゃいました。せつなさや、いとしさや、やさしさや、さみしさが心地よかったです。あぁ、私もこう葬られたい。月葬。いいなぁ。
    素敵な文章をありがとうございます。
    大好きです。

    作者からの返信

    紅蛇さん ありがとうございます。美しく、哀しく、そのふたつが鏡あわせのようにひとつになっているものを書きたいと常々想い続けております。なのでそのように仰っていただけて、これほどまでに嬉しいことはございません。
    奇麗な葬りかたですよね。地上にはなにひとつ、遺さず。ああ、でもなにかを確かに遺して。
    頂いた言葉を励みにまた短編を書かせていただきます。

  • 月に葬るへの応援コメント

    初めて夢見里様の作品を読ませていただきました。

    とても表現が美しくて、やわらかくて。
    「月に葬る」という、世界に1つしかないこの物語に、ぐっと引き込まれました。

    月と、「わたし」、そして姉のマッチングがとても素敵だなぁと、何度も読み返しては、同じことを思いました。

    この物語の最後、結婚指輪が水桶の底に落ちた時のシーンで、思わず息を呑みました。姉が妹に抱いていた感情は、妹の、姉に対するものと同じものだったのかな? と、1人で想像を膨らませてしまいました(笑)


    長くなりましたが、とても素敵な作品に出会えて、本当に良かったと思っています。何だかすごく上から目線のような感想になってしまい、申し訳ありません…。

    これからも、読ませていただきたいと思っています。
    応援しております!

    作者からの返信

    はじめまして、お読みいただきましてありがとうございます。
    暖かい御言葉をかけていただきまして、重ねて御礼申しあげます。
    最後の場面は読者さまそれぞれの想像に委ねております。日原ふみのさまが相思相愛を想像されたのであれば、それはきっと、そういうことだったのだとおもいます(n*´ω`*n)

    わたしは美しいものをこよなく愛しております。けれどもわたしの美しいと想うものは何処となく悲しく、なみだのにほいがするものばかりです。例えば水鏡の壊れた月、例えば散ってもなお馨りを喪わないはなびらひとつ。
    そうした美しくも果敢ないものを、美しいままに。
    これからも書き続けて参りますので、また日原ふみのさまの眼に触れることがあれば嬉しいです。

  • 月に葬るへの応援コメント

    月葬、という幻想的な発想、どうやって思いつくんですか?
    とても美しかったです。夢見里さんの作品はいつもそう。
    この世のものとは思えない、美しさを文字という媒体で、言葉を巧みに操って、世界を作り上げる。
    一度ハマったら抜け出せません。

    作者からの返信

    聖願心理さま お読みいただき、ありがとうございます。
    葬る。という言葉が好きです。とむらうというよりも果敢ない響きがあって。
    そこから月葬という言葉を想いつきました。火葬でも土葬でもなく月葬。きっと美しい葬りかたになるだろうと夢想を拡げていき、できあがったのがこちらの短編小説です。この世界観を楽しんでいただけたのであればこれほど有難く、嬉しいことはございません。

  • 月に葬るへの応援コメント

    本統に美しい御話を読ませていただき、ありがとうございました。
    火葬でも土葬でもない月葬が存在したら……想像して陶酔できる世界です。
    月に照らされて融ける姉の姿は、生まれるまえに還っていくかのようにも見えて、妹の純粋な想いが成し遂げられたようにも思えて……いろんな解釈、味わい方が出来るでしょうが、ひたすらに綺麗な日本語で織られた物語として心に留めておきたい。そう思いました。

    作者からの返信

    お読みいただきまして、真にありがとうございます。
    月に葬られたのは姉の魂だったのか、妹の願いだったのか。それとも果敢ない恋の葬送だったのか。読者様それぞれの味わいかたで楽しんでいただければ幸いですが、宵澤ひいなさまのようにあるものをただあるようにとどめていただけるのもまた嬉しいです。
    これからも美しい幻想を紡いで参りますので、どうかまたお立ち寄りいただければ幸いでございます。

    編集済
  • 月に葬るへの応援コメント

    感動しました。
    これからもたくさん書いて、たくさんの素敵な物語を作ってください!

    作者からの返信

    泉 花凜 IZUMI KARIN さま
    こころ暖まるご声援を賜りましてありがとうございます。美しい小説をこれからも究めて参ります(n*´ω`*n) 日本語の奥ゆかしさに魅せられながら…

    編集済
  • 月に葬るへの応援コメント

    好きな表現、一文が多すぎる……

    いつかこのぶんしょうが私の中で私が内包する月によって熔けたら、それは私の血肉となるでしょう。それくらい良かった。

    「案配」が大変素晴らしい文章でした! 素敵!

    作者からの返信

    きつねのなにかさん! ありがとうございます!
    お読みいただいただけでも嬉しいのに、有難い御言葉をたくさん掛けていただいて……励みになります(n*´ω`*n) ゆっくりと熔かしていっていただければ幸いです。
    今後も美しさを追求していきます(n*´ω`*n)


  • 編集済

    月に葬るへの応援コメント

    夢見里さんの紡ぐ世界、やっぱり好きです。
    『俟つ』を教えてくださった夢見里さん。
    本作では「地上に降り立ち、擁いてくれるお月さま」を美しく見せてくださいました。

    本作を読み終えた読者は、真昼の透きとおるお月さまに無垢の経帷子を見ることでしょう。
    本作を読み終えた読者は、透きとおる光で地上を照らす黄色い月に、辛く苦しい胸の内が融かされていく想いを感じることでしょう。

    >ぼうと果敢なく輝きはじめた。

    「こういう使いかたもあるんだ、果敢って」
    思わず検索してハッとしました。
    『はかなく』
    はかなく輝きはじめたのですね。

    奥ゆかしき日本語。ことのはが見事に宿っています、夢見里さんの作品には。
    至極の一篇と出会えたことに感謝。
    ありがとうございました!!

    【追記】
    ご、ごめんなさい!!
    慌てて編集しましたm(__)m

    作者からの返信

    丸和 華さま お読みいただきまして、ありがとうございます。
    素敵な御言葉の数々に感激致しております。《月》を題材にした小説はいつかかならず書きたいとおもっていたひとつでした。そこにはやはり美しくもかなしい《女》が係わってくるのだろうとも。書き始めてみれば、女と女の恋愛ともいえない幻想が産まれてきました。
    最後の結末は報われないとも、報われたとも受け取れるようになっています。その曖昧さもまた、日本語の形式美のひとつだとおもいますので。丸和 華さまのお好きなように受け取っていただければ嬉しいです。

    「果敢なく」
    せっかく考察してくださったのに、ごめんなさい……「はかなく」と言葉のままに読みます。ただ「儚く」にしなかったのは「果敢」という漢字が好きだからです。はかないなかにもひとつ、りんとした透きとおって真っすぐなものが宿っている気がして。

    ご指摘のとおり、わたしは日本の《ことのは》をこよなく愛しています。その美しさをもっともっと、奇麗に書きあげられるようにこれからも精進して参ります。
    ほんとうにありがとうございました(n*´ω`*n)

  • 月に葬るへの応援コメント

    お上手だ、と感じました。

    情景描写や人物の細かな表現力、【月葬】という意外な発想はもちろんのこと、全体的に見させていただきますと、美しい文章だという印象を受けました。

    例えば、平仮名と漢字の比率(幼少期を描くのに、平仮名が多く用いられているのも好印象です)や余白の使われ方など、内容に劣らず、全体像としても芸術的な価値があるように思いました。

    「ツキミソウ」の花言葉は「mute devotion」「無言の愛情」だと知りました。

    人目を避けるようにひっそりと花(愛)を開かせる、まさしく妹さんの淡い恋心のように感じました。

    作者からの返信

    ほてー。さま
    お読みいただき、さらにはコメントまでいただきまして、真にありがとうございます。
    仰るとおり、「わたし」の恋情に登場する植物の花言葉を絡めております。月見草は「無言の愛情」つゆ草は「密かな恋」――どちらも夕に咲けば朝にはしぼんでしまう果敢ない花です。そのようなところにまで目をむけてくださり、とても嬉しく、物書き冥利につきます。
    もったいないお褒めの言葉を頂戴し、恐縮致しております。これからも精進して参ります。

  • 月に葬るへの応援コメント

    とても美しい文章と光景にひきこまれまて、一気に読ませていただきました。
    いつもながら、ひらがなと漢字の並びを見ているだけでも、独自の世界があって美しいですね。
    ひらがな多めのやわらかな文体の一人称ですのに、一途な思いで行動する主人公の熱が凄まじくて……。美しくも、凄みのあるお話だと感じました。

    「淪」で「さざなみ」と読むんだなあなどと驚きました。ちょっと日常から離れた言葉たちが、この不思議な世界を見事に作り上げていますね。

    月葬とは、なんて幻想的なものなのでしょうね。葬儀のシーンの美しさ、哀しさはことさらに凄まじいですね……。
    このように不思議で心惹かれる幻想を、よく思いつかれるなあ……って感嘆しております。古風な木桶、まるまった膝頭に幼い日の姉を思うところ、など、とても好きです。

    「一途な思い」、とりわけ「好きな気持ち」で動くキャラが大好きなので、お話にぐいぐいと引き込まれました。
    そして、お姉さんの妹への気持ちが気になりました。
    おそらく普通の姉妹の愛情だったと推測しますが、ほんの少しでも違ったものが混じっていて欲しいとも考えてしまうのは、主人公にかなり感情移入してしまったからなのかな……と思っております(*ˊᵕˋ*)

    作者からの返信

    お読みいただきまして、真にありがとうございます…!
    かさねさんにお読みいただけて嬉しいです。重ねて「凄みのある」と仰っていただき、幸甚の至りです。女から女に捧げる愛には激しい剥きだしの熱がないとだめだとおもっているので。もちろん、その表しかたはそれぞれだと思いますが…
    姉から妹にたいする想いは…はてさて、どうだったのでしょうか。特別な想いが、あったのかも、しれません。そもそも妹の想いに気がついていたかどうかも作中では語られていませんが、詩一さんの考察(コメント欄にあります)を読んでいただくとまた違った読みかたができるとおもいます。作者ながら、なるほどと膝を打ちました。

    細波ではなく小波でもなく「淪」をさざなみと読ませたのは「淪」の漢字が「沈む」「亡びる」という意味を含んでいたからなんです。ああ、死者を葬るための水にはぴったりだと。気がついていただけて感激です。

    そもそも「月葬」という詞が頭のなかにあって、月から様々なものを連想して紡いだのがこの物語です。美しいと仰っていただけて嬉しいです。これからも美しい幻想を紡いでいきますので、どうかよろしくお願いいたします(n*´ω`*n)

  • 月に葬るへの応援コメント

    情景が目に浮かびました。
    事象としては静謐そのものなのに、彼女の胸の裡は嵐のようですね。
    手に入らないのならば、手の届かないところへ。
    確かにそう望んだはずなのに、それが叶った今、月の影と一緒に彼女の心まで砕けてしまったように感じました。
    美しい短編でした。

    作者からの返信

    ありがとうございます。
    静かだけれど激しい。そのように仰っていただけて嬉しいです。黙々と、されどもごうと燃ゆるもの。鳴かぬほたるが身を焦がすような。それが情念というものだと想います。

    お読みいただき、ありがとうございました。陽澄すずめさんに読んでいただけて嬉しかったです。

  • 月に葬るへの応援コメント

    一つ一つの言葉を言及し始めると今年の年越しまでに終わらないので、「文章が素晴らしい!」という言葉に変えさせていただきます。

    情景があまりにリアルなので月葬というものが、本当にあるかのように錯覚しますね。
    こんなに美しく送り出してくれるなら、私もそうして欲しい。

    もう、光となった姉の唇に接吻を交わすところ、切なくてたまらなかったです。

    愛する人が死んだ。そういう物語であるはずなのに、妹の願いが叶った物語のようにも思えて。

    結婚指輪が落ちたとき、『姉には他に愛する人がいる』と言う現実と共に『本当は姉も妹のことを女として愛していたから、姉から妹への求婚として指輪を送った』と言う夢想が駆け巡りました。『あなたと同質の愛を持っている』と。
    どちらが真意と言うことはなく、それは現象なのでしょう。物質は月に導かれない。
    (文脈からあらゆるしがらみからの解放=自由=旦那さえも触れられない存在となったと取れますが、個人的に告白説を推したいです)

    月葬を終えたあと、彼女にざわめきが迫って来ても月を仰いでいるところが好きです。やり遂げたんだなあと思いました。

    月葬。これが月葬。
    共に見届けさせて頂く機会をくださり、ありがとうございました。

    作者からの返信

    詩一さん 姉の月葬にご参列いただきましてありがとうございます。
    ほんとうに奇麗な葬りかただとおもいます。月葬。骨ひとつ残らないのが切ないところですが、だからきっとこんなにも奇麗なのでしょうね。

    結婚指輪のくだりに素敵な想像を添えていただきまして真にありがとうございます。さすがは詩一さんです。姉から妹に指輪を贈ったというのは……ほんとうに素晴らしい解釈ですね。作者ながら「そうか、なるほど素敵」と感嘆の息を洩らしました。あの場面。読者さまはどう受け取ってくださるのだろうかとおもって、なみだの訳は描写していないんです。どちらにも読んでいただけるように。嬉しいのか、悲しいのか。なみだはどちらでも流れるものなので。

    もともと月葬という詞が頭に浮かんで、ネタ帳に書きこんでおいたのを発掘してきました。カクヨムコンになんとかもう一作投稿することができてよかったです。

    こちらこそお読みいただきありがとうございました。

    編集済