第59話 七不思議
「七不思議?」
「そうですわ~白聖小にある学園七不思議ですの~」
「ボクは知らないや、雅ちゃんは全部知ってるの?」
「全部は知らないですわ~誰も知らない8個目の七不思議がありますの~」
「七不思議の8個目・・・?この一瞬で矛盾が起きている・・・」
「なんですの~?」
「何でもないよ」
多分ナナフシギっていう言葉は知ってるけどナナが数字の7ってわかってないんだろうね。小一だし。
「一つ目は理科室の生きている人体模型ですわ~」
「あ~あるね人体模型」
「学園内を夜な夜な歩きまわり子供を見つけると襲い掛かって来るそうですわ~」
「夜に子供が学校に居る方が異常だと思うけど、そうなんだ」
「二つ目はトイレの花太郎くんですわ~」
「花子さんじゃなく?」
「花太郎くんですわ~、四階の端にある男子トイレの個室のどちらかの扉を4回ノックして「花太郎くん遊びましょ」と言うとあの世に連れていかれるそうですわ~」
「なんでそれが伝わってるんだろうね?」
「三つ目は歩く二宮金次郎像ですわ~夕暮れ時に歩いている姿を見た生徒が多くいるそうですわ~」
「なるほど・・・この学園って創設者の銅像しか無いよね?その金次郎像どこから来たんだろ?」
「四つ目は体育館の幽霊ですわ~夜になると幽霊が真っ暗な体育館でバスケットをしているそうですわ~」
「楽しそうだね」
「五つ目は真夜中のプールですわ~真夜中のプールで誰かが泳ぐ音が聞こえるそうですわ~」
「不審者が入り込んでるのかな?」
「六つ目は音楽室のベートーベンですわ~見ていると睨んでくるそうですわ~」
「怖い顔してるもんね」
「そして七つ目が旧校舎の開かずの教室ですわ~校舎の裏にある森の先には旧校舎があるらしくてそこには開けてはならない開かずの間があるそうですわ~」
「その旧校舎自体見た事ないね。今度探してみる?」
「わたくし~怖い話は大好きですが心霊スポットには行きたくないタイプですので~」
そうだね、実際心霊スポットまで行く人って極稀だよね。
ボクも行きたいとは思わないし。旧校舎には少し興味あるけど。
「おいバカ!怖い話はやめろって!!家に幽霊来たらどうすんだ!!」
とさっきまで耳を塞いで震えていた投児が騒ぎ出した。怖いんだ・・・
「あら~?この程度で怖いんですの~?球屋くん怖がりですのね~ぷぷぷ~」
「あ?こ、怖くねーし!おれ男だし!幽霊なんておれのバッティングでイチコロだし?!」
「くだらないですね。幽霊なんて存在しないんですよ?知らなかったんですか?」
脚が生まれたての小鹿並みに震える学も強がりを言っている。
そろって幽霊ダメなのか。こういうコンビって片方は大丈夫なんじゃないの?
「そうだよみんな!幽霊なんで存在しない!七不思議なんて嘘なのさ!」
中身高校生の公太郎・・・冷や汗が尋常じゃないほど出ている。
まさかこのクラスの男子全員幽霊ダメなんて思わなかった。
ちなみにボクは幽霊見える人なので、幽霊話で集まってきた浮遊霊がみんなに憑りつこうとしているのをサイコキネシスの腕で阻止している。
サイコキネシスって霊体触れたんだね。やってみたら出来たので新たな発見だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます