第51話 死にゲーをやってみたら
夏休みが終わり、再び学校へ通うようになった。
夏休みの激務が嘘だったかのように仕事が減ったので、ボクは自由な時間が増えていた。
夏休みの方が休めなかったのは酷いとは思うけど、過ぎたことなのでボクは前向きに生きていこうと思う。
「やっと時間が出来たからリクエストにあったアクションRPGをやっていきます!」
何故かめちゃくちゃ増えてしまった、ユウチューブに作ったゲームチャンネルの登録者。
その登録者さんからのリクエストにあった、所謂死にゲーと呼ばれるシリーズの第一作目をプレイしようと思う。
[ダークネスソウル来た!]
[さすがの人外ロリでも初見で無双は無理だろ!]
[たのしみ]
コメントに返事をしつつキャラメイクをサラッと終わらせてオープニングを見ていく。
独特な世界観だなぁ・・・
最序盤からボス戦が始まった。
一応負けイベントだけど頑張れば倒せるらしい。
本来ならここで負けて装備を全て失った状態からスタートするのが普通らしい。
けど、どうせなら倒してみたい。
チュートリアルはこの負けイベの後に始まるらしく、操作方法の表示などはない。
でも事前に説明書を読んで操作方法は頭に入っているので問題なし!
「パリィ!隙ができた!刺して刺して刺してパリィ!あれ?動き単調ですね?もしかして弱いのかな?」
[え?そのモーションの時パリィ出来たん?!知らんかった・・・]
[一方的で草 ボスがかわいそう]
[また幼女が無双してる]
ノーダメで負けイベボスを倒し、探索できるようになった。
このゲームはあちこちにボスが居て、倒すと閉ざされていた道が開かれるタイプなので、まずはボスを探さなくてはならない。
流石にボスの位置は知らないので、トラップや雑魚敵だらけの道をひたすら進む。
「なんか大きなドラゴンが居ますね、流石に火炎のブレスはパリィ出来なさそうなので弓で倒しますね」
ある程度近寄るとブレスを吐くモーションになるので、かなり遠くから魔法か弓矢でしか攻撃できないようだ。
しかし流石ドラゴン、鱗が硬いのか全然ダメージが入らない。
「弱点とかありそうですね・・・あ、目が効きますね!」
巨体の割にはとても小さい目、その目なら大ダメージが入った。
遠くからなのでかなりのエイム力を要求される。
ちょっと集中しよう・・・
画面的には1ピクセルも無いくらいの小さな目を狙う。
こういう時はカンで狙うと良い、今のボクならば当てられる!!
[なんで当てられるの?]
[やはり人外であったか・・・]
[無言のロリ、めちゃ集中してんねぇ!]
「あ、倒せました!良いドロップとかありそうですね!」
ドラゴンがドロップしたアイテムは何らかの素材っぽく、たぶん後半以降に必要なものみたい。
序盤では使い道が分からなかった。
その後ドラゴンが塞いでいた道を進み、その先にいたボス達を撃破していく。
大抵はパリィが効くので苦戦することなく進めた。
結局、苦戦したのはドラゴンくらいでラスボスもあっさり倒せてしまった・・・
エンディングを見ながらそう感想を言ったら、コメントの人たちに誰も共感してもらえなかった。
そういえば死にゲーなのに死ななかった!もしかして変なプレイしてたのかな?
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