第16話 魔導評議城塞アトランティスの襲来 5
やっと本土とやらが見えてきた。
サアム「あれが敵の本土か・・・」
島。距離感がわからんがそこまで大きくはない。三宅島くらいか?接近するにつれて街のディテールが見え始める。建築物の色はどれも白系統で統一され、コンクリ風の家サイズや鉄製風のビルなど、建築物自体も明らかに現代(俺の前世)レベル、一部の謎な珍妙な建築物はサッパリわからん未来技術が入っていそうだ。
島の中央にはひときわ巨大なドームがあり、その中心からは下から突き破るかのように塔が生えている。その塔の先端からはさらに極細の塔が上に伸びており、そのまま伸びて・・・伸びて・・・見えなくなって・・・・・・
ッッッザッッッッッけんなボケッ!!軌道エレベーターだとッッッ!!!
つかちょ待てよ。つー事はあの島赤道上にあんの?昼前に出発してまだ夕暮れにもなってないんですけどじゃあこの船マッハいくつ出てんだよ・・・
ミナ 「あの白いの全部石積み造りか?すげえな」
こいつ何にも分かってねぇ!原始人だから仕方ないんだけども!
サアム「陛下・・・暴れるときは私が合図しますからそれまで待ってもらえます?」
ミナ 「?・・・多分隔離されるからもう二度と会えないと思うが」
サアム「なら合流!合流を最優先で!それまで破壊は控えて!それと合流後は私の指揮に従って!」
下手につつきすぎて完ギレされたら完全に落とし前無くなるぞこれ。核とか飛んできそうだ
ミナ 「そん時お前がまだ生きてたらな」
サアム「頼んますよ!!」
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案の定着陸早々分離させられた。檻ゴンドラに
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俺の監禁部屋に着いた。
牢屋と言うほど酷くはなく、迎賓と言うほど豪奢でもない半端な部屋だ。それでもちゃんと壁に窓は無い。通路と部屋の間には全面透明壁なスケスケで死角の無い小部屋が挟まり、通路ー小部屋間と小部屋ー部屋本体間でエアロックじみた二重ロックを形成しており、もちろんドアは片方ずつしか開かない。
部屋本体にはベッドと思われる物体、ユニットバスと思われる物体(もちろんコレもスケスケであり隠れて何かは出来ぬ)、その中にトイレと思われる物体、コップ及び食器、アメニティ関連グッズ1セット(用途不明の道具複数を含む)などだ。
俺は今感動していた。
監禁投獄とか、まず間違いなく処刑されるであろう俺の未来とか、なんかもうどうでもよくなっていた。
俺はとりあえず風呂に湯を張りはじめた。
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一方その
異常に明るい壁も床もツルツルな部屋に運ばれた。(訳注:紀元前生まれのミナ視点なので語彙が大幅に低下している)部屋にはそこら中に四角の塊がちらばり、そいつらに空いた穴から暗がりの獣の目のように光って
クレイ「腕を出せ」
白スーツ(クレイタル)が知ってる語で喋った。お前まだ居たのか。へるめっとは脱いでるが服はさっきの戦闘装備のままだ。こいつ女だったのか。
クレイ「檻の外にだ」
クレイ「分かってないのか?今もサアムウト君とエジプト
おとなしく腕を付き出してやった。即座に袖が切り捨てられ、生腕を露わにされる。せっかく作ってもらったのに・・・
するとまたわけのわからん道具が出てきて腕に刺さった。すると道具の透明な部分に赤い液が溜まっていく。どうやら私の血を採ってるらしい。
ミナ 「それ採ってどうすんだ?飲むのか?」
クレイ「まさか。これでお前の正体を探るんですよ」
ふーん・・・・・・
ミナ 「じゃあお前らも私が何者か知らねえんだ?」
クレイタルの顔が苦々しげになった
クレイ「そうだ。だからこそ我々はお前が怖い。」
クレイ「獣のまま野を
ミナ 「そんなに
殺しは治安や戦争でやるだけだし、メシも生かしたまま飲むから噓は言ってない
クレイ「存在自体が悪なんだよ」
腕に群がっていた連中が離れた。調べが終わったらしい。
クレイ「脱げ。その兜もだ」
ミナ 「これ一人じゃ脱げないやつなんだが?」
クレイ「破壊して脱げ」
私は渋々脱ぎ始めた。背中の編み上げ紐を穴から抜き始める。
クレイ「脱いだやつはこっちに渡せ」
ミナ 「頭のやつは檻の隙間通らねえだろ」
クレイ「問題ない」
すると足の上に置いてたへるめっとが消えた。振り向くとめっとはクレイタルの手にあった。
はぁ。勝ち目無ぇ・・・
次回(明日)アトランティスの恐怖・・・
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