第3話 恋心の考え

「.....どう考えてもおかしいだろ.....!」


「私は本気ですよ?今がチャンスですよ。お姉ちゃんはエッチな事をしませんが私は別にOKですし」


「.....」


ニコッとする恋心ちゃん。

俺はこっちに寄って来る恋心ちゃんを見る。

よく見れば.....かなり紅潮している。

俺は冷や汗をかきながら逃げる。

リビングの端の端に、だ。


すると追い掛けてきた。

俺はやがて、リビングの端に追われて椅子でバランスを崩し。

床に尻餅を着いた。

それから.....恋心ちゃんはどんどん寄って来る。

そして恋心ちゃんも膝を着いた。


「.....私は貴方の事が好きですから。だから何でもOKです」


「.....俺はお前を好いている訳じゃ無いしこんな関係は駄目だ。絶対に!」


「またそんな口を吐いて。でも.....そういうのも好みです」


「.....」


何でこの子はこんなにも俺が好きなのか。

俺は.....思いながら真っ赤に赤面しつつ寄って来る恋心ちゃんから逃げる。

しかし壁際に追いやられた。

これ以上は逃げ場が無い。


「.....さて、どうします?キスしましょう」


「.....冗談じゃない。俺は夢の為に.....!」


「.....アハハ。確かにお姉ちゃんの為にも大切ですが私にも構って下さい」


「駄目だ。絶対にアカン!」


俺は否定気味に逃げるが。

そうしていると.....玄関が開いて、タダイマー、と声がした。

俺は助かった、と思いながら恋心ちゃんを立たせてそのまま逃げる。

そして母さんと高末さんを迎えた。

その際に、うーん。邪魔が入った、と声がしたのは無視しておこう。


「どうしたの?顔が赤いけど」


「.....い、いや。何でもない。ちょっと運動していたんだ」


「.....そうかい?この家でかい?」


「はい。高末さん」


この関係性.....どうすれば良いのだろう。

思いながら後ろでニコニコしている恋心ちゃんを見る。

恋心ちゃんは.....何だかその。


少しだけ興奮している様に見えた.....のだが。

気のせいだと思っておこう。

これ以上は.....考えたくない。



状況としては最悪だと思う。

夢の妹がかなり俺に接近して来る。

浮気の様な感じで、だ。

俺は夢と付き合っているのにも関わらず、だ。

思いながら.....俺は風呂に入って考え事をしていると.....。


「義兄さん」


「.....うわ!?な、何だ」


「背中流しましょうか。私が」


「.....勘弁してくれ。今は夢が居る」


「.....そうですね。じゃあまた後で。.....私のお部屋に来て下さいね」


そして影は去って行った。

俺は.....心臓をドクンドクンとさせながら湯船に沈む。

これ以上.....は毒だ。


彼女はポイズンだ.....。

どう対応したら良いのだ。

俺は.....18歳以上として、だ。


「.....これ以上は止めさせるべきだな。うん。よし。今度こそはっきりさせよう」


例え.....どんな目に遭おうとも。

俺が無実だと訴えてやる。

思いながら俺は湯船から上がって。


そして少しだけ経ってから。

俺は夢と話してから2階に上がり。

恋心ちゃんの部屋のドアをノックした。



「義兄さん」


「.....恋心ちゃん。俺はやっぱりこの関係性はマズイと思う。俺は.....君達の為にこの関係性を止めたい。だからバラしてもいい。俺が被害を被るのが多いだろうしそれで済むだろうし」


「.....へぇ?そんな事を言うんですね。.....あーあ。残念」


「.....?」


部屋に行くと。

その様に、待っていました、かの様に俺を歓迎してから。

呟く恋心ちゃん。

俺は?を浮かべながら.....恋心ちゃんを見る。

すると恋心ちゃんはこの様に話し始めた。


「良いんですね?私、義兄さんが本当に様々に嫌なエッチな事をしてくるって全てバラしますよ。お父さんにも。.....ああ、でも考えてましたがそれも良いかもですね。私に対して利益になるだけです。私と関係が持てるし」


「.....姉との関係は破綻するだろそんな事をしたら」


「私は貴方が昔から心から好きです。だからその時はその時って思ってます。お姉ちゃんが恋敵で半分妬ましいですから丁度良いんじゃ無いでしょうか」


「.....!」


でももう半分はお姉ちゃんの幸せは一切壊したく無いです。

それに貴方も幸せそうだから。

だからこの裏の関係性を続けたいんです。

陰ながら私を愛するだけで良いんですから私を愛して下さい義兄さん、と笑顔を見せる恋心ちゃん。


「.....お前.....やり過ぎだろ」


「私は貴方に愛される為なら何でもしますから」


「.....俺はお前を愛してない。それにこれはマズイと思っているから」


「.....アハハ。大丈夫です。やがては私に振り向きますよ。義兄さんを惑わせて見せます。男の子ってエッチなのが好きですから」


「甘いな。俺は.....夢を愛しているから。そんな事にはならない」


どうですかね。

私は.....魅力のあるおっぱいとか.....顔立ちをしてますから。

貴方を惑わせるぐらい簡単です。

キスもしましたしね。

アハハ、とニヤッとする恋心ちゃん。


「.....お前に姉との関係を破綻してほしく無い」


「.....だから?」


「だから変えられるんだ」


「.....そういう優しい所が好きですよ義兄さん」


「そういう問題じゃない。俺ははっきり言わせてもらう」


俺がどうなっても良いけどお前と夢が傷付くなら.....それは嫌だと思っている。

だから.....俺はお前に改心してほしい。

俺は.....お前が変われると思っている、と告げた。

すると見開いた恋心ちゃん。


「幸せになろう。恋心ちゃん。だからこの関係は.....」


「.....嫌です。私は貴方が好きですから。ただそれだけです」


「.....そうか。でも考えてほしい」


だがこれにも、嫌ですね、と答えた恋心ちゃん。

私は私なりの考えを変えるつもりは無いです。

と、それから部屋を追い出された。


その際にこの様なつぶやきが聞こえた気がした。


「私だって本当は」


と、小さくだ。

俺は聞き返す暇が無かった。

その為に.....盛大に溜息を吐いて、先は長いな、と思いつつ。

そのまま部屋に戻った。

困ったもんだな.....。


そして翌日。

そのままだったが。

俺は学校に登校する事になった。

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