充実病

 なにも進んでないですねぇ\( 'ω')/

 相変わらずのちえこです。お久しぶりでございます!


 おじじわんこは、ちょっぴり元気です。

 シリンジであげてたご飯も、最近は肉よこせって言ってきて、手から下手くそですけど少し食べるようになりました。

 口腔機能が弱ってるようで、何度も落とし落としですけどね。肉への執念が強い!(笑)

 胃腸が弱ってたので下痢の様子みながら、沢山は食べさせられないし、下痢して踏んで歩くから毎日床と手足の掃除と洗濯が必要ですけども(-_-;)まぁ、食えるのは良いことですね!



 そんな最中。

 今週、学習会の当番やったーヾ(*´∀`*)ノ

 って、先週位に思い出して。何も用意してねー!!!

 ってなことで、資料作りに奔走していました。


 私の務め先は、現在「地域包括ケア病棟」なんですけども。

 これは何かというと、ざっくりと説明すれば在宅に戻るための治療・療養・リハビリなどをする病棟です。名目上は。

 なぜ名目上か。

 ぶっちゃけ病院はコストで動いてるからです。


 急性期病床にDPCなるものが導入されて久しいですが。DPCとは何か。

 これまたざっくりと説明すると、専門家たちが話し合って、この病気にはだいたい標準でこんな治療や検査が必要で、このくらいの医療費がかかるよっていうのを参考に決められた日額制で、急性期の早期退院を目指す国の方針から、入院からの日数でⅠ期、Ⅱ期など金額が変わっていきます。

 病気によって違うのですが、だいたい最初は日額が高額で、2週間もすれば収益がごくわずか、もしくはその患者さんの状態によっては赤字になったりします。日額なので、たくさん検査がいる人や、たくさん薬がいる人ほど純利益は少ない訳ですね。


 そんな背景がありまして。急性期病床の縮小の国の方針もあって、亜急性期の治療は地域包括ケア病棟で、というケースが多くなっています。

 地域包括ケア病棟も日額で動いているのですが、DPCが高額な時期を過ぎれば、日額は地域包括ケア病棟の方が高い訳ですね。釣りです。

 今は、手術加算や化学療法の加算も取れるので、ある程度の治療は地域包括ケア病棟でできるんです。

 なので、一見リハビリ病棟のような印象ですが、なかなか医療度もあります。


 地域包括ケア病棟では、入院60日を超えた患者は地域包括ケア加算の離脱となります。残った日額は数千円で、部屋代や薬代にもならない赤字です。

 その上、家庭復帰率(施設含む)が6か月平均で7割以上必要という条件があります。

 入院60日以上、転棟、転院などになった患者人数は全て離脱。

 そもそも、おおむね家庭復帰が難しい人が入院している病床ですから、施設入所が難しく転院となった、リハビリしても家庭復帰まで至らなかったなどもよくある話。

 亜急性期から治療入院するとなると、60日で退院できない患者さんってまずまずいるんですよね。


 だが、入院60日以内の家庭復帰率7割を保たなければならない。

 ではどうするか。

 オペでしょ。

 ってなるわけで。


 短期入院の手術であれば必ず自宅退院する訳で、短期入院で家庭復帰率を上げる訳ですね。


 ってなことで。ざっくりとした前置きが長くなりましたが。

 地域包括ケア病棟には、まんべんなく色々な疾患の患者さんがいる上に、短期入院の手術がごっそりあります。

 お金の問題ですねー。国の方針もあるでしょうが。

 あ、あくまで病院によって運営方針は違いますので、一定そういう所もあるって話だと思って頂ければー。



 それで、何の学習会をするのかというと、乳腺外科です。

 乳腺外科。

 めちゃくちゃ資料ありません。


 スタッフの中にもプロはいなかったんですよ。乳腺外科って、ぶっちゃけ少ないんです全国的にも。ですが、Dr.がいて手術するんだから看なければならない。

 それで、2-3年前に、ありったけ検索して、資料集めて、乳腺外科の学習資料を作ったんですよねー。

 探しても資料が出てこないから、調べつくして、乳腺外科外来の当時の看護師と相談して、それからまとめて、皆にその資料だけ見て貰えばいいように。


 そもそも私は乳腺外科のプロではなく、地域包括ケア病棟の一スタッフなので、まともに定期改変してないから、そこはまたしていかないとかなーって思いますけど。

 ま、基本の資料は既にあるのです。

 よゆー( ̄ー ̄)ニヤリ


 って思ってたんですけどね。


 うちの病棟、受け入れるのは乳腺の手術だけじゃなかった。

 性同一性障害の手術も、一部行ってたりするんです。


 そっちは資料ないじゃーんΣ(・□・;)


 ってなって、作ってました。


 しかし、やはり私はプロではなく一スタッフ。

 根拠と出典は欲しいのですが、これがまた検索しても出てこないんですねー。

 そして、以前の乳腺外来の看護師さんはもうお辞めになっている……。

 理解しているとは思ってるけど、その裏付けがない。

 本当に出てこないんですよ。探しても。これは以前も苦労したとこだー………。


 でも、患者さんの背景を知るっていうのは、とても大事なことだと思うんです。


 我々、乳腺外科のプロではありませんが、手術の観察はできます。手術に関してはルーチンワークで、仮のクリニカルパスも作成して、問題なく観察が出来るようにしているのですよ。

 これは、必要な医療看護が提供できるために最低限なことです。

 クリニカルパスは予定表のようなもので、何を観察するか、何を実施するか、全て書いています。標準的な治療であれば、この通りでかなう訳です。


 でも、クリニカルパスだけに頼ると、本質を理解できません。

 この治療が意味することは?

 患者さんは、どういう経緯で手術を受けにきたの?

 この観察項目の意味は何?他に気を付けてみるべきところは?

 今後、どんな経過をたどるの?

 その辺の知識を充実させることが、とても重要だと思うんですよ。


 私は、気になると調べる方なので。そういう知識をちびちび蓄えて、患者さんとお話したりします。

 そうすると、それを聞いたスタッフから「そうなんですね、知らなかった」「今まで聞かれてもわからないから答えられなかった」って言われたりします。

 これが、看護師として視野が広がるってことじゃないかなーって思うんです。

 そうか、こういうことなんだ。それじゃ、もっとこうしよう。

 知識があれば、ナースは勝手に発展する生き物です。


 そう、だから、これは性分。

 資料を作るにあたり、法的なものから、現在のガイドライン、意向。その辺まできっちり調べる性分なのですよ。

 充実病とでも言うべきか。そう、根底を理解していることが、充実なのです。いい加減な知識って、不安だから。

 そして、その知識って時々役に立つんです。この知識があれば、患者さんとお話できることが増えるし、上手く切り込むことだってできるんです。

 知識は武器ですね。もしくは魔法。



 ってなことで、なかなか良い資料が出来上がったと思います(∀`*ゞ)

 しかし、15分程度の持ち時間で、何をどこまで説明するか……資料数の多さよ!(笑)

 ちえこは真面目なんじゃなく、オタクなんですよ……(〃ノωノ)

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