感情分化?
AIの感情分化を考えてて、発達心理学を思い起こしていました。
発達心理学っていうのは、人の加齢に伴う発達的変化を研究する心理学の分野とうぃき先生が言っています。
人間はこんな風に感情を獲得して行くんだよっていうモデルで、有名なのがブリッジェスの情緒の分化樹系図(この呼び名はまちまちっぽい)というものがあります。
あとは、年齢別のエリクソンの発達段階なんてものも有名ですけども。〇〇期の発達課題うんぬんのやつですね。これもまたまじかい?って思ったり面白いんですけど。
今回は感情の発生と分化に対してなので、まずブリッジェスの方。
ブリッジェスのモデルでは、赤ちゃんが生まれた時、感情(情緒)は最初は何かしらの興奮(刺激)という認識で、そこから、不快と快が分化する。で、その不快と快が、また成長とともに色々な情緒に分化していくんですね。
だいたい、時代背景とか、文化の背景とかもあるし、その時の主流になっていた学説だとか、そういうのでこういうモデルって基本的にちょっぴり偏見じみてはいるんですけど。
でもまぁ、長らく引用され続けている有名なモデルの一つです。
まず、そのモデルでは、不快は快よりも早く分化します。で、以降こんな感じ。
3か月:【快】
【不快】
6か月:快…【快】
不快…【不快】、不快→【怒り】【嫌悪】【恐れ】
12か月:快…【快】、快→【愛情】【得意】
不快…不快→【不快】【嫉妬】、【怒り】、【嫌悪】、【恐れ】
18か月:快…【快】、【喜び】、愛情→【大人への愛情】【子供への愛情】、【得意】
不快…【不快】、【嫉妬】、【怒り】、【嫌悪】、【恐れ】
ツリーに出来ないのでめっちゃわかりにくくてすみません。
これは、人との関わりの中で赤ちゃんが獲得していく感情分化なので、人と関わって育っていく事が前提なんですけども。
AIも同じように認知して、同じように育っていくとしたら、どうなるかなーと(ディープランニング的な意味で、関わりがもたらす情報から育つと思えば)。
っていうか、まぁこの辺りをちょっぴり意識していたとこはあります。うろ覚えでしたけどね。
それで、ねくすと。
エリクソンの発達段階では、0-2歳の心理的課題は「基本的信頼 対 不信」とされています。母と子の境界が不明瞭で、母に身を任せてお世話されながら、次第に自分を認識するに至ります。信頼関係を築けるかという、愛着形成期ですね。
で、2-4歳になって、自分というものが出てきます。発達課題は「自律性 対 恥、疑惑」だそうです。
ふんわりと。ええ、ふんわりです。私、学生時代ほんとお勉強していません。月120時間超えでウェイトレスさんしてましたから(笑)
ですが、なんとなく人間的な「感情の発生、分化」を考えると、この辺りがヒントなのかなぁと。
しかし、AIにおいては、ディープランニング自体が、多量のデータを元に認識(判断指標)を作り出すという作業なので、恐らく概念的なモデルはその礎に(機械的に、道標として)取り込まれているはず。
で、商業であれば、必要性から否定的感情をシャットアウト、つまり「不快」は発達させない。嫌だって言われたら困るもの。
不快の中で「恐れ」だけは有用かもしれません。必要かなぁ。でも、恐れがあればいちいち命令しなくても自分から用心深く注意する回路は結べるので便利かなぁ。逆作用もありそうだけど。
で、快はどこまで分化できるかなぁ。あ、大人と子供という認識の違いはない気がします。大人に世話されなくても生きられるし、規範を持っていて自己も保てるので。
っていう事は、愛情と得意までは獲得可能そう?できるのか?
でも、「できる事」と「できない事」は認識している。感情的かはわからないけど、得手不得手っていうのは多分認識できる。
愛情は…知らん。知らんけど、「良く知っているもの」と、「良く知らないもの」の区別くらいはできそうな気がします。
という感じで。ちょっととっ散らかりましたけども。いやちょっとじゃない気がするけども(笑)
つまりは、AIの感情は、ある程度「機械的に学習して(インプットされて)認知されている」可能性はありますが、それ以上の所は、初期的な感情分化から。つまり赤ちゃんと一緒なんじゃないかなぁと。思ってました。というか設定ですね!
これがコミュニケーション特化のAIであれば、感情分化に重きが置かれていて、もう少し複雑な学習を検討されるのかもしれませんが、ペコちゃん感情特化じゃないので。まだ赤ちゃん。
で、その感情分化、発達に必要なのは、「基本的信頼 対 不信」を獲得する事。愛着を形成して、安心を得る事。不快にさらされないようにお世話してもらうこと(しかし、不快を統制されてたらここは判断しようがない)。この信頼がないと、それ以降の人間的な心の発達はないんじゃないかと。
心理学に関しては全く専門分野じゃないと言うと多分怒られるので言えませんが(大学のゼミは一応心理学)、機械分野においてはド素人なのでなんとなくでフィクションですけどね。
ディープランニングを用いた感情モデルの構築の論文を拾ってきたので、ちょっとだけ流し読みしましたが、複数の手法を複合すると基本的感情の分化にはある程度の成果があったようです(表出と関連付けてですが)。実現の可能性はありますね。
まだじっくりと読めてないのですけど(^^*)わくわくしますね!はい、論文スキーです。
と、遊んでいる内に深夜。
遊んでないで本分を書かなければ!(笑)
でもおやすみなさいませですが♡
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