第3話 秘密の調査員

小鳥の囀りにうとうとしていると担任から注意された。

「高島さ~ん、眠くないですよ~」

その後もホームルームが続けられた。

「校則にもある通り、不純異性交遊は厳禁ですからしないでくださいね、特にキスとかは絶対にしないでください」

禁止ではなく珍しく厳禁となっている。

「先生の唇がエロくてそれどころじゃないし」

桃の花のように美しく、桃の果実のように瑞々しく、男子生徒の視線を一点に集めている

「わわ、わたしの唇は関係ないです」

照れくさそうに、吃音気味に返してきた。

高島には相手など居ない、関係の無い話だ。

すると担任は徐に窓を閉め切りカーテンを閉めて鍵を掛けた。

「今からとても大事な事を言います、心して聞いてください、この学校では3年生になると不思議なことや理不尽な事がたくさん起こります、この事も他言無用ですので、くれぐれも言われた事は守ってください、元気に卒業したいなら尚更です」

何かが隠されている学校、他の学年には無い異常事象対策委員という職種、明らかに何かがある事は明白だ。

「ではこれより異常事象対策委員を決めます、立候補したい人は挙手をしてください」

高島と清水が同時に手を挙げた。

「ふたりはできちゃってんだ」

余計なことを放たれ、清水は顔を赤くした。

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清水の杜高校の異常事象 WTF @Morishita1129

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