蛇足か蛇足じゃないかは貴方次第
今目の前で無防備な寝顔を晒している人が僕のご主人様、山奈彩音さんです。今までのご主人様、光さんや華ちゃんとは違う意味でとても変わったご主人様です。
僕は男なのに、彩音さんはいっつも無防備です…
初めて会った時、僕は女性に間違えられてしまいました… いつもそうなんですよねぇ… そんなに男性には見えないのでしょうか…僕は。
確かに髪は長いから紛らわしいかもしれないですけど、そんなに女性に見えるんでしょうか。
お父さんはお母さんに似ていると言っていましたし… ならば仕方ないです… とうとう披露する時がきたみたいですね!
えい!!どうですか!この上腕二頭筋は!
え?腕を曲げれば誰だって筋肉が盛り上がる?言わないでください… 本人が1番分かってますから…
あ、話が脱線しすぎましたね。彩音さんは変な人ですが優しい人なんですよ。見た目はとてもクールな印象ですが性格はとても明るい人で優しいんです。
この前僕が雨で濡れた時はお風呂を貸してそれに服まで貸してくださいました。彩音さんと僕じゃ身長差があるからあの服じゃないと着れなかった訳ですけど…
身長…分けて欲しいです…
恥ずかしかったですけど僕の事を想っての行動ですからね、文句は言えませんよ!
翌日僕が風邪を引いた時ベットを貸して看病までしてくださいました。スプーンを持つのも辛かったので食べさせてくださったのはとてもありがたかったです。
やっぱり恥ずかしいですけど…
彩音さんはお気遣いの達人です!僕の行動を先読みするかのように何かをしてくださります。
初めての会話の時に僕が話しやすいように彩音さん自身や家族について話したり。
あ、そうです!そういえば彩音さんの家の味と僕の家の味は結構似ているんですよね。彩音さんの卵粥を食べた時、お母さんを思い出しました。
僕にはもうお母さんがいないから余計懐かしくなってしまいました…
それにしても僕は家政婦失格ですね…助けるはずの彩音さんに助けられてばかりです… 光さん達の時も失敗ばかりでした…
…うん!しんみりしてちゃダメですね!過去ばかり振り返ってたらジメジメした人間になるって怒られちゃいます!
彩音さんやお父さんの為に頑張らないと!
彩音さんの話に戻りますね。彩音さんはとっても面白い方なんですよ。時々ボソッとダジャレを言うんですけどそれがとっても面白いんです!
動物特集の番組を観てる時ネコが出てきたんですよ!ネコですよ!そしたら彩音さんが静かに「猫が… 猫が寝転んだ…」って………
ふ、ふふ、うふふふ!ダメです!!ふふ…ふふふ、今聞いても笑っちゃいます。す、少し待ってくださいね…
ふぅ… 落ち着きました。こんな風によくダジャレを言うんです。実は密かに楽しみにしてます。
時々パソコンを使ってる時
彩音さんは博識なんですね。けど人のせいにしてはいけませんよ!世話焼きおばさんみたいですが、ダメなものはダメなんです!
しっかりお話しないといけませんね。
変わった方ですが決して悪い人ではないんです。だから話し合えば分かり合えるはずです。確か彩音さん曰くこういうのはローマ字でOHANASHIと言うそうです。わからせとも。
何故でしょうか?グローバル対応?けど話し合うことは大事ですからね。僕はしっかりと彩音さんとOHANASHIしてわからせます。
あれ、もうこんな時間ですね。そろそろ彩音さんの家に行かないと。ふふ、今日も元気にお仕事の時間です。それじゃあ行ってきます!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます