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数日後。如月逸火は、暫くの間の活動休止を発表した。

 そして俺は、高梨とよく連絡を取るようになった。

 あいつの病気の症状を報告されたり。

 どうでもいい話題で盛り上がったり。

 病気を治すような事はしていない。

 けど、聞くだけでいい。

 しょうもない話で盛り上がって、時間を潰す。

 それが、あいつの精神を落ち着かせて病気を良くする手立てになるのなら。

 いくらでもやってやる。

 活動に支障が出たらあいつは怒るだろうから、程々にしつつ。

 そんな日々が過ぎていった。


 ある日、俺にメッセージが届く。

 いつもの大したことの無い会話だ。

「だいぶ調子が良くなったよ。ありがとう」

「良かったな」

 それで会話は途切れた。


 それが、俺と高梨が交わした最後の会話だった。


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