第3話アレスの心の中
(アレス視点)
やぁ!初めましてアレス=フラージュと言う者だ。初めまして早々だが俺はここ20年程よく分からないことが起きていて困惑している。捨てられていた子ども達を一人また一人と拾って育てていたらすごい数になって家族のような関係になれたのは良かったんだが、何故か俺が尊敬を通り越して崇められているレベルまでの目を皆から向けられているということだ。
正直·····恥ずかしい!だって!可哀想じゃないかっ捨てられているんだぞ!5歳の子や赤子までいるんだぞ!拾って育てるに決まっているじゃないかっ!別に育てるのは問題じゃなかった。みんないい子だったし、話は変わるが俺が常々思っていたことがある。この世界には超能力というものが存在する。俺が歳を取らないのも超能力のひとつの能力によるものだ。その能力の力が年々減少してきたのだ。昔から言うとナメクジとカタツムリの差だな。え?分からない?わかれっ!ということで拾った子ども達の能力を鍛えることにしたのだ。そう!全ての問題はここから始まった·····強くなりすぎたのだ!!もう!ほんとに!ナメクジと比べるとナメクジがライオンまで進化した感じだ。最初は嬉しかった。だが黒白と言われ有名になっていくうちに喜びは焦りへ、困惑へと変化した。今では知らない人はいないと言われる黒白、俺の事を崇めてくる家族たち、もうどうすればいいんだァァァァァァ!!!まさか子どもたちがここまで強くなるとも、こんな行動するともおもわなかったんだ!しかも!俺が!リーダーということになってしまっているという事実!!これはもうお気に入りの飴を食べて考えるしかないなっ!糖分摂取だ!
「あれ?アレス様じゃん!また飴舐めてるんですか?好きですねぇ〜」
「リシュトか、お前も食べるか」
「ありがとうございます!」
笑顔で飴を受け取るこいつはリシュト、赤い髪を金の輪でとめており、肩から胸へ流れるように結んでいる。腕に髪とおなじ金の輪の腕輪をしており、目は、澄んだ青。服は、下に黒のタンクトップ、その上に青の肩が見えるタイプのダボめのパーカー、ズボンは黒、黒の長いブーツを履いている。
··········オシャレだ。そして背が高い!!ムキー!!!
俺の服を選んでくれるうちの一人だ。赤い髪の色をしているから赤い色の飴を偏見でやった。美味そうに食うなぁ。俺の家族は食べ物を無駄にするやつはいない。好き嫌いをするやつはいるがな。そこは人間しょうがない!
「アレス様〜!お願いがあってきたんだ!今度は俺を実行部隊に入れてくれよ〜!最近情報集めばっかで体訛ってんだよね!いいでしょ!アレス様!」
「あぁ、別に構わないケガだけはするなよ」
家族の前になると俺は口調が変わってしまう、嫌、違う最初が悪かっただけなんだ!数年誰とも喋らなかった時にこいつらと会って話したからしゃべり方が分からず今更変えられなくて今に至るわけなんだ。決して格好つけなどでは無い!断じて!
うおっ!
「アレス様〜!!!やっぱアレス様は俺たちの王だよっ!」
いきなりさっきまで固まっていたリシュトが抱きついてきた。めっちゃくちゃ嬉しそうな顔をしている。そんなに飴が欲しかったのか。いくらでもやるのに。仕方ないやつだな!俺の家族は今日も可愛い!
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