第3話 team MAK 年下彼女と仄かな想い

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 ◆ ◆ ◆


M「この度、年下彼女が出来ました」

俺「ふーん」

K「そうか」

M「自発的に言うのは初めてだから、聞いて!」

俺「相手は大学生だと? 一回りも違うじゃん!」

M「はい、そこ、十歳差だから端折はしょらない」

K「副業で若者に慣れているなら、楽勝か」

M「でもね、どうしても考えちゃう訳ですよ。この

 間まで制服を着ていたという事実を、ね」

俺「理解した上で承諾したんだろ?」

M「当然です!」

K「ぷっ、弱さを見せるとは、新鮮だな」

俺「確かに。いつもスカして人に助言するもんな」

M「オレの立ち位置はそこ? ショックだなぁ」


俺「ま、俺にはどーでもいい話だわ」

K・M「やっぱり事務方女子、駄目だったかぁ」

俺「“やっぱり”って……何で判るんだよ、くそ!」

M「だって、その娘って超可愛らしいお話し上手さ

 んなんでしょ?」

K「おまけに気配りが利いて笑顔が眩しい。それは

 間違いなく居るだろ」

K・M「彼氏」

俺「でもさ、課が違う俺にこっそりお菓子をくれた

 り、廊下で二人きりで話しても超雰囲気良いんだ

 ぞ。『これは!』って思うだろ、普通!」

M「(小声)本当に、わかり易いねぇ」

K「(小声)いい加減学べよ、弱過ぎだろ」

俺「だから、この辺で食事に誘おうとしたらお察し

 の通り彼氏居るって言われるし。しかも俺のさり

 気ない押しのお陰で彼氏が覚醒してプロポーズし

 てくれたって、スゲー喜んでるし……」

K・M「あー……ね」

俺「逆にありがとうなんて嬉しそうに言われたら、

 『もういいか』ってなるじゃんよ~」

M「本当に”さり気なく“だったのかも疑問だね」

K「絶対、距離感を間違えたやつだな」

俺「お前らな、幼馴染みなら少しは慰めろよ! 昔

 からそうだよ、イジるだけイジりやがって……何

 が年下彼女だ、自慢しやがって、腹立つ! この

 リア充め、強い酒を飲ませてその浮かれた頭を思

 い切り振ってやる!」

K・M「あはは! 心の友に幸あれ、てへぺろ」

俺「うるせぇ! でなければ、思い遣りに欠けるお

 前らに全部ツケてやる。バカ高い品を選んでやる

 から、メニューを貸しやがれ!」

K「その前に愚痴聞き料として季節のパフェ、な」

M「オレは舟盛りを追加〜!」

俺「ひとの話を良く聞けーー!!」

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