姫の前――喋らない動かない男・江間義時の妻
山の川さと子
序
あらすじと登場人物紹介など
あらすじと登場人物
こんにちは、ご訪問有難うございます。
こちらは、「姫の前」をこれから読もうかなという方、または以前にチラと読んだけど話を忘れたという方に向けて、あらすじを簡単にまとめ、登場人物をリストアップしたページです。
〈あらすじ〉
平安時代末期、以仁王の令旨を手にした源頼朝は、挙兵して鎌倉に幕府を打ち立てる。でもこれは、それより少し前から始まる話。
頼朝の乳母、比企尼の孫娘であるヒミカは、幼いながら、祖母の命によって伊豆韮山の北条館を訪れた。北条の一の姫が、頼朝の妻としてふさわしいかどうかを見定める為にだった。比企尼は
乳母の役目とは、一族挙げて主家である頼義朝、頼朝の血統を守ること。ヒミカは頼朝と、その妻、アサ姫(後の政子)に信頼され、頼朝の一の姫(大姫)や、頼朝のご落胤である金剛 (後の北条泰時)の乳母として忙しく働きながら、巫女としても頼朝の創った鎌倉の幕府を支えていく。そんなヒメコが幼い頃から密かに想いを寄せているのは、頼朝の義弟、江間小四郎義時。でも彼には伊東から与えられた正室が居た。ヒメコと義時は互いに惹かれ合いながらも、想いを打ち明けられないまま動乱に巻き込まれていく。
〈登場人物〉
1 ヒメコ
本作主人公。
真名(本名)はヒミカ。鎌倉の幕府における女官名は姫御前。(「姫の前」でない理由はその内に)
比企尼の孫娘で巫女。時々怪力になる。また、突然神懸る。
無鉄砲で無意識に動いてしまうことがあり、よく義時に怒られる。
2 コシロ兄
江間小四郎義時。後の二代執権北条義時。
北条時政の次男。
ヒメコが初めて会った時、下男か盗っ人と間違え、コシロという名と勘違いした為、それからヒメコはコシロ兄と呼んでいる。
ムッツリだんまり。でもヒメコに危険が迫ると助けてくれる。
3 アサ姫(後の北条政子)
北条時政の一の姫。源頼朝の正室。御台所。ヒメコは彼女に会った時、観音菩薩を感じる。後に、その身に龍が落ちてくる霊視をする。サバサバとした気風の逞しくて強い女性。
4 佐殿。(源頼朝)
ヒメコにとっては幼い頃に遊んでくれた、ちょっと頼りないおじさん。だから鎌倉殿、御所様と呼ばれるようになっても、気が置けない時にはヒメコは佐殿と呼んでしまう。ヒメコが最初に真名を渡した相手。
5 阿波局
北条時政の三の姫。ヒメコの親友とも言える間柄。何かと声をかけて助けてくれる存在。
6 八幡姫(後に呼ばれる所の大姫)
頼朝とアサ姫の長女。木曽義仲の嫡男義高の妻。ヒメコが乳母として仕える相手。病弱だが負けん気は強い。
7 八重 伊東祐親の娘。頼朝の元恋人。江間義時の妻。金剛の母。
8 金剛
江間義時の嫡男。後の北条泰時。頼朝のご落胤。
9 五郎(後の北条時房)
北条時政の三男。ヒメコに仄かに恋心を抱いてる。
10 比企尼
ヒメコの祖母であり、巫女としての師匠。頼朝の乳母。
※ご注意
この当時の女性は、本名が殆ど不明で何某の女(母または娘)と記されるばかりなので、真名は作者の勝手な設定です。また各出来事は『吾妻鏡』や『玉葉』、『明月記』『愚管抄』その他各文献や資料を参考に、なるべく添いつつも作者の勝手な妄想を添加しておりますので、「違うぞー!」とお叱りを受けるべき部分は多々あると思いますが、そこは物語のことと思し召し、生温かくゆるゆるとお目溢し下さいませ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます