第2話 転生、歓喜と困惑
目が覚める。変な夢、見たな。
まったく、火葬ってどんな生活していたら夢にでるんだよ!
ーーーあぁ…、まだ夢を見てるようだ。
知らない部屋で寝ている。窓からは見える景色、ここは、森?少し離れた場所から木々が所狭しと生えていた。遠くには、2つの頭を持った真っ赤な鳥が空を悠々と飛んでいる。
呆気にとられていたが我にかえる。とりあえず、現状把握!身体に異常は……異常…あれ?俺は確か20歳を越えていたはずなんだが?
ーーーどう考えても子供。
そこには、白髪に白人系の子供の姿に転生した主人公がいた。
いやいや、俺、本当に誰!?
驚きすぎて、寝ていたベッドから滑り落ちる。すると、扉の向こうから床を走る音が近づいてきた。
『誰だっ!?
泥棒がっ!!息子の部屋に入りやがって!!!』
多分、この身体の親なんだろうけど、やばい。
俺、記憶が無いんだけど…。殺気?これ殺気じゃない?
扉が音を立てて開いた!
そこには剣を抜いた、鬼の形相のおっさんがいた。
『マナ!大丈夫か!……マナ?』
現れたおっさんが、急に泣き出した。
……なんだこの地獄。
『え~と。父さん?(なのか?)』
『マナ…!目が覚めたのか!』
『そう、みたい?』
ーーーそこからは、このおっさんが喋る喋る。様子を見るに、何らかの原因で寝たきりになった息子が起き上がっていて、喜んでいるようだ。
おっさんの圧に負けて足が後ろに引きかけていたら、身体のバランスが崩れて、ベッドに倒れてしまった。
『だ、大丈夫か!?無理しちゃだめだ!もう何年も意識がなかったんだから!』
おっさんは俺をベッドに寝かせようとする。知らないおっさんが俺を寝かせようとする…違和感が半端ないな。
俺は意を決して言葉を告げる。
『俺は誰?ここは、どこ?』
この言葉を言う日がくるとはな。
『え?…マナ?』
ーーーおっさん。もとい、マルダン=フィルドーは驚きと困惑の表情で固まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます