勇詩・ゆうし

おい何故だ


私を騙したのか


君は呼んだ

声を枯らし、体を震わせ

涙を拭い、叫ぶように

高らかに、私の名前を


助けてくれと言った


私は覚えている


あれは悲鳴だった


声にならない魂の音だった


だからここに来た


君が私をここに連れてきた


だがなんだ

これは一体なんだ

何のつもりだ


君よ、応えてくれ

声を、聞かせてくれ

姿を、見せてくれ


何故だ


おい何故だ


私は来たぞ


君のために

今ここにいるぞ


なあ


何故なんだ


どうして

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る