第101話 原っぱでレベルアップ





 俺は今、昼飯を食べている。麦ごはんのおにぎりと干し肉、チーズに胡瓜みたいな野菜だ、それを交互に食べる。うむ、うまい、おにぎりが食えるとは思ってなかったからな、冒険者ギルドの酒場のマスターに注文したら作ってくれたよ、サラミスの街は麦畑もあるから麦は沢山あるらしい。ゆっくり昼飯を食う。それにしてもおにぎりとチーズの組み合わせは最高だな。


飯を食べながら色々考えてみた、さっき俺はファイアの魔法を一回使った、現在のMPは4だ、っと思ったらMPが5に増えた、どういう事だろうか、飯を食ってMPが1ポイント回復したって事だろうか。MP、マジックポイントは時間経過とともに回復するものとばかり思っていたのだがな、そうか、飯を食ってもMPは回復するものなのか。てっきり魔力回復薬でないと回復できないと思っていたよ、これは発見だ。


それにしても、BP、ボーナスポイントが21ポイントも有るからなあ、何に使うのか慎重に考えないと、まあ、とりあえず今は飯だ、腹が減っているから飯がうまい、皮袋の水筒の水を飲んで人心地つく。さあてと、飯も食べたし、食後の休憩がてらレベルアップと能力値の振り分けをしますかな。


まずはステータスの確認だ、メニューコマンドのステータスと念じる。


 LV20  バトルマスター

 HP60  MP6


 力 15 +5

 体力 11 +5

 すばやさ 5

 器用さ 7

 魔力 2

 幸運 2


 ユニークスキル メニューコマンド

 マジックスキル ファイア

 スキル 異世界言語・文字 ストレングス タフネス 盾熟練 指揮官


 BP21  SP2  経験点1060点


 

今の俺のステータスはこんな感じだ、う~む、まだまだってところか、力と体力は一応そこそこあると思いたいが、まだまだのような気がするけどなあ、・・・よし、まずはレベルを上げるか、メニューコマンドの成長コマンドを指でタッチして、レベルアップをしてみる。・・・よし、LV21になったぞ、やはり上級職ともなるとレベルアップに必要な経験点は1000点必要なようだ。HPも63になった。


さて、いよいよBPを使うぞ、21ポイントもあるからな、まず何を上げるか、ここはやはり力を上げるか、戦士の基本は力と体力だからな、・・・よし、力に5ポイント、体力に5ポイント使うか。・・・よし、BPを使ったぞ、残りBPは11ポイントだ。


あとはすばやさと器用さだな、・・・よーし、すばやさに5ポイント使ってしまえ、すばやさの値は敵からの攻撃の回避率にも影響するからな、素早く動けるのも大事だが、モンスターに接近する時はやはりすばやさがモノをいうからな、器用さにも3ポイント使おう。これで武器攻撃の命中率もグッと上がったはずだ。BPの残りは3ポイントか。


よし、魔力に2ポイント使ってみよう、これで俺のMPは12になった、ファイアの魔法を6回使える様になったぞ。残りの1ポイントは幸運に使ってみるか・・・よし、幸運3になったぞ、幸運値はおそらくクリティカルに影響されるんじゃないかな~と思うんだが、よくわからん。


大体こんな感じかな、もう一度ステータスを確認してみよう。ステータスと念じる。



 LV21  バトルマスター

 HP63  MP12


 力 20 +5

 体力 16 +5

 すばやさ 10

 器用さ 10

 魔力 4

 幸運 3


 ユニークスキル メニューコマンド

 マジックスキル ファイア

 スキル 異世界言語・文字 ストレングス タフネス 盾熟練 指揮官


 BP0  SP2  経験点60点


大体こんな感じだ、SPは上級スキル習得の為に残しておこう、それにしてもあれだな、いよいよ俺も戦士らしくなってきたな。うーむ、しかしまだまだのような気もするしなあ、流石にレベルが21にもなるとなんだか戦士らしくなってきたような気がするよ。・・・まあ、こんなもんかな。


さて、レベル上げも終わったし、そろそろサラミスに帰ろうかな、食後の休憩もしたし、よし、帰るか。俺はサラミスの街へ向けて歩き出した。・・・・・・あれ?、なんだか体が軽いぞ、どうしたっていうんだ?・・・ああ、そうか、タフネスのスキルと合わせて体力が21もあるからか、なんだか自分の体じゃないみたいだ。ちょっとだけジャンプしてみる。


「それ!」


もの凄く高く飛んだ、なにこれ、パラメーターの数値が変わるとこうも体に変化があるのか。ちょっと本気で走ってみた、・・・なにこれ、凄く速く走れるんですけど。能力値が上がるとこうも変わるのか。こりゃあ日常生活は気を付けないとな、普段は力を抜いていこう。それにしてもそうか、能力値が変わると色々変わるものなんだな、なんだか自分の努力が報われた気分だよ。


なんだか嬉しくなってきたよ、いよいよ戦士として活躍できるかも、そう思うとサラミスの街までの足取りも軽く感じるよ。しかし、一応ここは街道から外れているから、モンスターとの遭遇に気を付けながら、サラミスの街まで慎重に帰らないと。




おじさんは何とか今日もやってるよ












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