第2話

「さー、ロスタイムに入りました!!ロスタイムは・・・『5分』です!!なんとか日本!この一点差を守り切って欲しい!!頑張れ!!」


(ぴっちのうえ)


「おい!パス回しで時間を稼げ!!」


敵チームの応援団「BUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUU!!!!!」


「いいんだ!勝てばいいんだよ!露骨なパス回しをしたらダメなルールはない!!」


「しかし!こんな勝ち方でいいのか!?」


「お前のいいたいこも分かる!しかし!この四年間!俺たちは必死に戦ってきたんだ!!あと5分!この5分を耐えれば念願のわーるどかっぷなんだ!!ブーイングがどうした!そんなもの言わせておけばいい!!俺たちが積み重ねてきたこの四年間の集大成がこの5分だ!!」


「し、しかし…、攻めて攻めて攻め切ってもう『一点』取れば胸を張ってわーるどかっぷに出れるんじゃないか?」


「馬鹿野郎!!そんな『欲』を持つんじゃねえ!あの鉄壁の相手から『2点』取れたのが奇跡的なんだよおおおおおおおおおおおおおお!!!ここで下手に同点にされたら負けるぞ!!!」


「しかし…」


「しかしじゃねええええええええええええ!!パスを回せーーー!!いいからパスを回して5分耐えろおおおおおおおおおおおお!!」


敵チームの応援団「BUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUU!!!!!!!!!!!」


(ぴっぴっぴいいいいいいいいいいいいいいいい!!!)


「ここでホイッスル!!2-1!!2-1で日本勝ちました!!念願のわーるどかっぷ出場決定です!!おおおおおおおおおおお!!ぐらうんどで選手たちがこの四年間、戦ってきた監督、コーチ、控え選手も含めグラウンドで抱きしめ合ってます!!思えばどーはの悲劇から始まり、何度も跳ね返されてきたこの世界への壁を!この分厚い壁を侍ジャパンが!こじあけましたああああああああああああああああああああああああ!!!あれ?スタンドから?一人の男がグラウンドに走っていきます。。。」


「北斗神拳の戦いに二対一の戦いは無い。例え相手を倒したとしても、それは勝利ではない」


「おおおおおおおおおおお!!相手チームの選手と検討を称え合い、今、ぴっちの選手たちがユニフォームの交換をおこなっています!!グラウンドのあちこちで互いに90分間戦い合った検討を称え合っています!!美しい!!スポーツマンシップです!!」


「ちょっとおお!!今大事なこと言ってますから!!二対一はだめええええええ!!それは勝利ちがいますーーーーー!!」


おときさん。勝利に水を差す男。今度はあなたの勝利に水を差しに行くかも。

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