おときさん

工藤千尋(一八九三~一九六二 仏)

第1話

「さあ!いよいよ九回裏だ!!この回を抑えると念願の甲子園だ!!スコアは2-1の一点差だが、この一点差をしっかりと守ってこい!」


「はい!!」


(投球練習を終えマウンドにて)


ぴっちゃーのこ「とうとう最後の夏、ここまできたか」


きゃっちゃーのこ「スコアボード見てみろよ。先制を許したけれどお前は味方の援護を信じてここまで投げてきた。そして八回に逆転ツーラン。意識するなと言ってもそれは無理だが、ここまで来たら俺は行きたいよ。甲子園」


ぴっちゃーのこ「まかせとけ!あと一イニング!0に抑えるから!」


(そのまま2-1で試合終了)


アナウンサー「やりました!!〇〇高校!!念願の夏の甲子園初出場です!!マウンドにチームメイトが集まります!!歓喜の輪が出来ます!!あれ?誰かがマウンドに歩いていきます・・・」


おときさん「北斗神拳の戦いに二対一の戦いは無い。例え相手を倒したとしても、それは勝利ではない」


(おときさんに気付かず喜び続けるチームメイトたち)


おときさん「いや!ちょっと!ちょっとーーーー!聞いてー!聞いてくださーい!みなさーん!今、大事なこと言うてますからーーー!」


おときさん。勝利に水を差す男。あなたの勝利にも現れるかもです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る