瞬きの詩集
白霧 雪。
空
青い空に
遠くへ
とおくへ
手を伸ばす
ほんの少しだけ
前へ踏み出す勇気
後ろを振り返ることのできない
臆病なわたし
すべて置いていくの
嫌いな英語も
大好きな小説も
大切な家族も
優しかった友達も
振り返ればすぐそこにあるのに
わたしは前だけを向いていく
風が優しく頬を撫でて
全身を包み込む
視界いっぱいに広がる青い空
青い蒼い、あおいそら
自由に翼を広げる鳥になりたかった
ゆったりと流れる雲になりたかった
真っ白に輝く太陽になりたかった
しっとりと濡れる月になりたかった
わたしという個人から抜け出したかった
ほら
両腕を広げて
口の端を上げて笑うのだ
さようなら、と
大きな声で告げる
全てを羨み
恋焦がれるわたしとは
今日でさようなら
瞬きの詩集 白霧 雪。 @yuki1230
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。瞬きの詩集の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます