遠泳大会
続々と船から降りる生徒たち
『いやぁ~懐かしい香りだな』
『あっそうかスーマは海の近くに住んでたんだよな』
『あぁ、あの頃はよく海に潜って色々なものを取っていたよ!』
『へぇー』
と感心する
皆船から降り、辺りを見回して楽しげにしていると先生から声がかかり整列をする
『えーじゃみんなにはあそこに見える島まで泳いで行ってもらう』
生徒から質問がある
『先生、距離はどれくらいなんですか?』『100kmだ!』
ざわつく生徒たち
『昼はあっちの詩まで食べるから遅れないようにね!』
『まじか、、』
さっそく皆並走用の船に乗り込む、一番最初の泳者はスタート地点に立つ
『あつい、、』
日差しがジリジリして汗が吹き出してくる
船の上からスーマが手を振っている
『何で第一泳者なんだよ』と雷九がぼそっと呟く
『皆、準備はいいかなー?じゃ行くよー遠泳大会の、、スタート!!』
スタートの合図と共にみな勢いよく泳ぎだす
『しゃーないな』と雷九も少し遅れて海に入る
出だしは良かったがさすがに段々疲れていき3kmぐらいの所で交代した
船に上がる雷九
『いい泳ぎだったぜ、雷九』
スーマが労いの言葉をかける
『ありがと』
『もうへばったのか、もう少し頑張れや!』
と声がし振り返る
『あっ』
セナがいるのは分かったがピエンも隣にいた
二人とも競泳タイプの水着を着ていてセナは引き締まった感じでピエンはわがままボディで二人がジャレているのをガン見してしまった
気を取り直して他の子の泳ぎを眺める
『てか、スーマ100キロってお昼までに着くものなのか』『うん、どうだろ分担して100キロだとしても、、わからん』
『だなー』
ここで放送が入る
《えー生徒のみんな、海上にあるわっかをくぐるとスピードアップするよ!》
それを聞いた一人の生徒が輪を見つけくぐると一気に加速した、それを見ていた他の生徒も続いた
『スゲー!!』『そうか、何か有利に進められる方法があるのか、この学校配布の水着はただの水着じゃないっぽいな』
『ぽいな』
何人か泳いだ後にスーマの番になった
『頑張って!』『おうよ!』
海に飛び込むと力強く泳ぎだした
『さすがスーマだな』
わっかにも積極的に入っていく、並走船置いていく勢いだ
一泳ぎしてスーマが戻ってきた
『やっぱ海の男は違うな』
『そうか、いい汗かいたぜ!』
『おつかれ!』
そのあとも交代交代し島を目指すがなかなか着きそうにない
『ちょっと近づいたような、そうでもないような』『だな、けど今回も優秀なクラスにはボーナスポイントが入るんだよな』『うん、そうっぽい、』
ここでアナウンスが入る
《みなさーん、更なるスピードアップのチャンスです!バーチャルのエネミーが現れるのでそれを倒せたらスピードアップアイテムが手に入るよ!》
『おっ!これを手に入れれば行けるんじゃないか!?』
ここで番が回ってきたのはピエンだ
『なんで、こんな時に私の順番なの?』
『順番は順番!もしヤバくなったらすぐ船に戻ってくればいいさ』とセナ
雷九たちもピエンを励まし見送る
『うん』
元気のない返事で海に入り泳ぎだすピエン
一人大海原に投げ出され不安が襲ってくる
『でもみんな応援してくれてる頑張らなきゃ!』
バシャッバシャッ
『はぁ~これ近づいてんのか、、 なんだあれ?』
水面に光るヒレが見え、次の瞬間何かが飛び出した
『うがっ』驚き、飛び出した時の波に押される
一瞬見えたのはサメ型のロボットみたいなものだった
《みなさーん、頑張って倒してくださいね!水着の腰所にあるボタンを押すとソードが出ますよ~》
それを聞きみな、ソードを取り出し戦おうとするが、やはりサメ型ロボットのが泳ぎが上手く思うようにいかない、それだけではなくそれに気をとられ前に進めない
サメロボにキャッチボールのように遊ばれたり、ゴールとは逆方向に連れていかれる者もいる、その恐怖にリタイアするクラスが出始める
もちろん途中リタイアはクラスにボーナスが入らない
他のクラスがリタイアして行き場をなくしたサメロボがピエンの方に向かう
『よいしょ、よいしょ皆のために頑張らなきゃ!』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます