そこらへんで寝る
二十時を過ぎると、三歳以上の子供たちはそろそろ寝始める。今日一緒に眠る、
その時、去ってゆく彼女に言った言葉が、
「眠くなったら、きちんとこっちにきて眠るように。そのへんで寝ないでね」
「は〜い」
返事が返ってくると、私は思い出した。今頃の時間になると起こる、大変な我が家の現象を。
我が家は地球一個分の広さがある。五歳の子供たちは、あちこちに散らばって寝るまで全力で遊んでいる。子供だから、配分を間違えて、そこらへんで眠ってしまうことが起きる。
だが、我が家の子供は0歳児を含めて、二百二十人以上いる。一斉に、そこらへんに寝られたら、回収作業が大変なのである。瞬間移動で探しにいかなくてはいけないのだ。
というわけで、親としては、できるだけ自力で布団に来て、寝て欲しいのである。それでも、そこらへんで眠ってしまうわけで、回収に毎日追われているのだった。
2021年5月13日、水曜日
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます