かなわない
光命はいつも冷静で、感情に振り回されることはない。
対する私は、感情的で、酔っ払っている今は、感情の勢いに任せている。
この世界で酒を飲んでいい気分。ふ〜わふ〜わと千鳥足。
病気の影響もあって、誰もいないところで一人で空想して、どこにもいない誰かと話して盛り上がっている。誰にも止められる状況でもなく、独りよがりは虚しく進んでゆく。
ところが、
そこで、ふと光命を思い出した。
ただそれだけなのに、暴走がぴたりと止まる。
私はやはり、この人と結婚してよかったのだと、改めて思った。
愛している――こんな人の愛し方もあるのだろう。
とんでもないどこかへ飛んでいく前に、落ち着きを取り戻したのだ。
2021年3月25日、木曜日
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