腕組み

 今、旦那たちを組み合わせて、キスシーンを書いている。


 組み合わせは以下の通り。


 夕霧命×独健

 貴増参×明引呼

 月命×孔明

 蓮×焉貴

 光命×月命

 孔明×貴増参

 燿×夕霧命

 焉貴×光命

 独健×張飛

 明引呼×蓮

 張飛×燿


 性質の違う二人ならやりやすいのだが、燿×夕霧命で止まってしまっていた。二人とも落ち着きというか、絶対不動。そこへ、燿が葉っぱをかける。


「いつ、キスシーン完成するの?」


 心待ちにしている様子。

 燿は結婚してから、仲良く接している夫は、光命ぐらいで、あとは普通に話す程度だ。


「いや、現実の仲の良さを見て書くので、ラブシーンのない夫同士は難しいです」


 と伝えると、燿は素直に夕霧命に話しかけることから始めたのだ。


 自分で言うのもなんだが、妻想いの夫である。


 今日は二人で、夕霧命の師匠のところへ行って、帰りは少しデートをしてきたらしいのだ。


 そして、明後日の雛祭りのパーティには、腕を組んで行くらしい。進展していていい感じである。妻ももちろん腕組んで三人でいけるのかと思ったら、夫ふたりだけ組むと言い切られてしまった。


 だけにはじきである。


 2021年3月1日、月曜日

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る