第18話 何故過去を忘れるのだろうか

 某人気漫画で東北大震災の被災地で、放射能のために鼻血が出たということで大顰蹙を買った事件がありました。この時、一部で「ようやく言えるようになったのだ」

と弁護する勢力がありました。

 これは、虚偽の弁護と言えます。というのは、東北大震災直後に、東京新聞が、続いて朝日新聞が、千葉県内の女性医師が放射能の高い地域で子供達に謎の鼻血が頻発していると報告したと報道しました。初めは、「鼻血は末期症状で、初期症状では考えられない」と冷静な専門家の指摘が目立ちましたが、そのうち、医者という人が「可能性あり。」と言う発言が現れ、はては九州地方まで「うちの子供の鼻血が止まりません!」と次々に声が上がるようになりました。結局、数ヶ月後、その騒ぎは消滅しました。東京新聞、朝日新聞は、この女性医師に結論を確認する義務があります。間違えであれば間違えとして、そうでなければ、警鐘を鳴らし続けなければならないでしょう。まるで、過去の東京新聞、朝日新聞のことをないことにしようとしての陰謀ではないかと疑いたくなります。

 国旗、国歌問題も、「自然な形と尊重したい。法律で定められて、強制するのはおかしい。」

と言うのは、正論に聞こえますが、その前に「日の丸、君が代は法律で定められていない。だから、掲揚も斉唱する義務はない。」との主張があったのです。この発端は、NHKで国旗、国歌は法律上で定められていないというをやっちめです。ただし、ここでは、日の丸は日本の旗として幕末には統一的な認識となっていた、君が代も広く浸透しているとしていましたが。

 ある番組で、特攻兵器に詳しいと紹介された女性作家が、「海軍の特攻艇は知っていたが、陸軍のは、今回初めて知りました。」と発言したことがありますが、私は市販の「日本軍の秘密兵器 陸軍編」でずっと前に読んでいましたし、さらにかなり前向きに各国の特攻艇に書かれた著作が、もちろん日本陸海軍のそれと活動が詳しく記されていましたが、かなり前に翻訳、出版されていました。

 また、ある軍事評論家は、「戦場で放置兵器を拾うことは、禁止されていたが、記念品として拾う行為はなくならなかった。朝鮮戦争で、咎められた兵士が朝鮮の金槌ですと強弁したエピソードがある。」と記していましたが、それよりは30年以上前に翻訳、出版された本に、「今まさに杭を打とうしている兵士を見て、慌てて上司は言った。お前の持っているものをなにかしら分かっているのか?と言ったところ、朝鮮の金槌てわありますと答えたが、それは日本軍の把付き手榴弾だった。」となっています。前者は、後者から勘違い引用、捏造した疑いが出てきます。

 これを知ると、2人の軍事的発言を信頼できるでしょうか。

 完全に雑多な記述となってしますが、続けます。

 かつて、フランスからこのような発言が、発進されました。

「彼女は、能力もないのに、日本政府の面子のたのだけに命じられた。彼女は、行きたくないと言って泣いている。」

 これは、その後、日本初の女性宇宙飛行士となる女性への中傷です。当時、スペースシャトル事故で、数が減り、契約も、金をもらっていながら、謝罪ひとつなく、米国は、

「数がないから、約束した物を全部を宇宙ステーションに運べない。調整しろ。」

と無責任に言いたてました。各国にとって、宇宙ステーションでの実験は遊びではなく、国益、企業利益のかかったものであり、それ故に高い金を払ったものです。はい、そうですかと引くに退けないものです。フランスが、女性から女性への中傷というのは戦略のひとつでしょう。しかし、重要なのは、それが日本で、

「フランスからも同情されている。」

という感じで報道されたことです。

 ちょっと、背景を考えれば分かりそうなものですが、結構受け入れられていました。

 さらに、今まで何度も、

「真の国歌、国旗を募集しています!来年には発表します。」

「今、君が代に代わる国歌を作製しています。来年、皆さんの選択を受けてもらいます。」

と何度も耳にしましたが、一度も、その後の結果を聞きません。ちなみに、あるバンドが40年前、メーデーの会場で、「私達の作った国歌です。聞いて下さい!」と演奏していましたが、それしかありません。内容はともかく、誰も関心を示していませんでしたが、その心意気は評価できます。

 また、護憲集会で、「来年末までに、各国議会で憲法9条を上程し、可決することが決議されました。」とずいぶん前にありましたが、その後結果発表を見つけられませんでした。

 どのような結果であっても、その結果を発表するのは義務です。しかし、そのことを善意で忘れて上げて追求しないのは、こうした無責任を放置し、助長することであるかと思います。今からでも、「新しい国歌はどうなったの?」と声を大にすることが、彼らのためになると思うのは、私だけでしょうか。

 

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