第58話 二度と悲劇は起こさない

 南開拓村の南戦場跡地に、頭領ハチ達リザード職人により、石碑が立てられました。


 職人の手に依って磨き抜かれた石碑は、朝日を受けて後光が点して居るように見えます。


 碑文は

「南開拓村の勇敢なる218名の防人さきもり此所に眠る」


 218人の埋葬を、32人の生存者を含む4の村住民達が、執り行って居る最中、遺体の中の5人が目を開けて起き上がったのです。


 埋葬に立ち合っていた人達は、腰を抜かせて驚きました。

 32人の村人達は、誰が復活したか直ぐに気付き叫びました。

「「「村長!!」」」「「「奥さん!!」」」「「「若さん!!」」」

「「「ガキ大将!!」」」「「「ガキ大将のお母さん!!」」」


「皆、聞いてくれ!!」

 起き上がった村長が、信じられない話を始めました。

「アネエサ様の奇蹟の力で、私達は生き返る事が、出来て居ました」


 ◎◎◎


 その頃私は、二度と悲劇が起こらないよう、中央州元お抱えの諜報員を集め、周辺諸国の情勢を調査させるべく、送り出して居ました。


 諜報員達は、帰巣を仕込んだ伝書鳥を、各自が携えて行きました。


 ◎◎◎


 飛行魔法は、広域を小数で守備する為には、非常に便利な魔法です。

 親衛隊と防衛隊を集め、訓練をして居ます。

 サヨはスキルで収得した為、魔法指導には全く向いて居ません。


 浮遊を私が収得した条件を、皆に説明します。


 実際に浮遊をして見せます。

「この浮遊魔法で上昇、後方に風を放射する事で、飛行が可能になります」


 かなりの時間浮遊を試みて居ますが、誰も·····

「あれっ?チョキ浮いてる!!」


 流石魔法に関しては天才のチョキ!ただ一人浮遊が出来てる。


 浮遊したチョキは

「この状態で後方に風を放射ね?」

 と言って、飛んで行きました。


「あれっ?一人で飛んでった?」

「収得しました!!」

 サヨも浮遊して、風を放出して飛んで見せました。


 チョキが帰って来ました。

「チョキ!どうやって浮遊覚えたの?」


「アネエサ様に、進化させて貰って、始めて魔法を教えて貰って、魔法が使えた時を思い出したの!!

 楽しくて、ワクワク、フワフワした気持ち、スッゴく嬉しくて、気付いたら浮いてた」



 珍しく、チョキの真ともな説明でした。


 聞いていた、チャメ達元お手伝い幼女隊が、次々と浮遊を成功させ風を放出、飛んで行きました。


(楽しい事を~考えてご覧♪)

 あのアニメは正かったの?


 それより、タロウ達に手伝って貰った、お手伝い幼児隊の進化と魔法収得って、浮遊収得出来る程、そんなに楽しい事だったの。


 閑話休題それはさておき私だけ一人で飛べない。


「え~と、浮遊するでしょ、この状態で、風を放出!!

 な~んだ!飛び立てば、浮遊は関係無いんだ!!」


 チョキのナイスアドバイスのお陰で、親衛隊は全員、防衛隊の半数が飛行魔法を収得しました。

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