第59話 慰霊際
慰霊際の参列のため、南防人村(旧南開拓村)に到着、降り立った私とサヨを、片膝突いた5人の男女が迎えてくれました。
「アネエサ様、サヨ様!蘇生魔法、有り難う御座いました!!!」
「えっ?そん···ちょう?」
「はい!あの時蘇生はして居りましたが、世界神ナイデハラン神様の御言葉を賜っておりました」
「ないではらん?神様?」
「はい!伝言をお伝えします!!」
[[ アネエサ、転生先の身体のピンチ、加護も特種スキルも授ける余裕がなかった、素のままの転生苦労したで有ろう、済まなかった!!代わりに5人の使徒を授ける!! ]]
「以上で御座います、アネエサ様!!」
「聞きたい事が山積みだけど、式典の時間、終わってから詳しく聞かせて!」
「「「「「はい!!」」」」」
式典が始まりました。
村人37人の、献花です。
涙でグチャグチャの高齢者7人以外は、冷静に献花が終わりました。
乳幼児達は、意味が分からないまま、言われた通りの献花でしょうが、共に戦った20人の生存者達の冷静さは意外でした。
村長達が献花、最後に私が献花して、鎮魂の言葉。
「勇敢に戦い敵を退け国を護った、213人の英雄の御霊に黙祷!!」
式典が終わり、食事が振る舞われた時、乳幼児達が食事を持ってチョコチョコと、慰霊塔にお供えして泣いています。
「「「「「これおいちいよ!!」」」」」
「とうちゃん!!」「かあちゃん!!」「にいちゃん!!」「ねえちゃん!!!」
「「「「「ふぅえ~~~~ん」」」」」
子供達が、本当にお供えしたかった物。
餓えた貧しい村人に取っては、花より団子だったのです·····ね。
なんと言って慰めよう、私がもっと考えて行動すれば、多くの命が救えたはず·····。
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