第14話 鬼って強い!!
私達を迎えた
私の3倍はある、巨人に見えます。
密かに鑑定して驚きました。
村長は、
絶望感と後悔、タロウ達に済まない気持ちを、一瞬で振り払い
「カマイタチ最大!!」
村長の他に誰も居ない、躊躇無く攻撃を命じます。
火炎弾は見える、避ける事の出来ない、見えないカマイタチなら·····。
一縷の望みは、
「あっ!!死なないで!!!」
私は、3人に駆け寄り「エリアハイヒール!!!」
何とかタロウ達は生きて居ました。
「ほう!!逃げて行ったガキどもが変な技を使った、元凶は貴様か!!」
「小鬼の村に何故鬼が居る!!」
「お前?人間?人に小鬼よりチビは居らん?貴様何者だ!!」
革のワンピースを着た私は、外見は中身程貧相じゃ無い、ただ小鬼より遥にチビですが。
タロウが立ち上がり
「この御方は!俺達の恩人にして、
「あれっ?私精霊様?」
「それ以上の想像を絶する存在が、我等の師匠アネエサ様だ!!!」
「アネエサ?
「名無しの
「俺はジロウ!!」
「私はハナ!!アネエサ様に授かった!!」
鬼は驚いた表情から、醜く顔を歪め悔しげに呟いた「何故だ!!」
(名前に驚く?名前なんて、勝手につければ良いのに)
「貴様が強敵と言う事は解った!!!」
私は、油断して居ない!
ポーチからロングソードを取り出し、瞬間後剣足!!
真後ろに縮地した村長の下腹に、身体強化して、剣を深々と突き刺しました。
「ジロウ見た!!これが後剣足よ」
「見たよ!!凄い!!!只の形じゃ無かった!!必殺技だ!!!」
突き立った剣は、鬼に掴まれそれ以上差せません。
「我を傷付けるとは、だが貴様はこれで終わりだ!!!」
「流石は鬼、しぶとい!タツマキ!!!」
私が咄嗟に出した近距離魔法、避ける事が出来ず、鬼は風に巻かれてクルクル、キリ揉み舞い上がって行きます。
上手い具合に腹から落ちて、剣は鬼を貫きお尻の上、腰の位置に剣先が見えます。
「殺ったか!!!」
今言うセリフじゃ無かった!
鬼はフラフラ立ち上がり「グオオオオオオオオオオオゥ!!!!」
辺りが振るえる
「皆!!カマイタチ発射!!!」
私も電導ノコをイメージして、叩き付けました。
皆威力を込めて、私と同じく鬼の首を狙ったみたい。
「勝てた?」
「「「やったぁ!!!!!」」」
「姐さんのお蔭!!俺達勝てた·····」
「「「仇が討てた」」」
「仇?よくやったね!!最後のカマイタチ、タロウ達一人でも、首を切り落とせてたよ!!」
気になる呟きですが、訊ねる間なんて無くなりました。
「あれっ?3人の身体からメキメキ異音が?」
タロウ達3人が、苦しそうに呻いて居ます。
「大丈夫?怪我?」
3人の身体に異状は無い·····
「えっ?え~~~っ?」
3人の身長が伸びてる!
150センチ位?小鬼の身長じゃ無い!!
「ねぇ!!皆大丈夫?」
「あぁ!!問題ねぇ!!ちょっと苦しかったが、生まれ変わった様に、元気?力が溢れてる!!!」
鑑定して驚きだよ!!
タロウもジロウもハナも、小鬼じゃ無くなってる、3人とも
低LVの小鬼が高LVの鬼を倒して一気に進化した?
改めて3人を見ると、綺麗に日焼けした様なブラウン肌になってる、額から突き出た立派な角が二本、顔は可愛いままなので、少し安心です。
「おめでとう皆!!
3人が同時に言います「「「アネエサ?縮んだ!!!」」」
3人は不思議そうに互いを見詰め合って「「「あっ!!!
プンプン失礼な!!私縮んで無い!!皆みたいに大きくなっては居ないけど·····
暴れる村長から避難していた、村人の小鬼達がゾロゾロ現れました。
私達の闘いは、隠れて見ていたようで、「「「狂暴な鬼を倒して頂き、有り難う御座います!!」」」
100人程の村人が、全員正座し両手を高々と上げ、振り下ろすと同時に身体を地に伏せる、アラヨっと踊ってるんじゃ無いよね?
「アラーよ!!!」って拝む様なポーズだもんね。
伏せた状態から、小鬼の老人が顔を上げました。
「アネエサ様、発言の許可を」
「きょきゃ?」意味を理解出来ず、赤ちゃん言葉になって仕舞いました。
拝み敬う対象、私?
「・・・あぁ!発言を許す!!」
「私は、鬼がやって来る前まで、村長をさせて貰って居りました」
オズオズと、長く話す内容を要約すると、小鬼の村単独では先行き不安、緑鬼や蜥蜴人達の様に、私に、この地を統治して欲しいとの事のようです。
「常駐は出来んが、領主は引き受けた!!」
「あぁ?・・・ありがとうございます」
「どうした?不服か」
「いえっ」
「お前達小鬼は、手先が器用だ!そこを見込んで、私の為に働いて貰う、対価は不自由無い暮らし」
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