第8話 緑鬼の襲撃

 風魔法の円盤を飛ばして切り裂く、何度も私が使って居たのを3人が見てた、百聞より一見、風LV3に皆なって居た為、簡単に真似が出来ました。

「え~と、これは、そう!カマイタチって技だよ!!」

「「「カマイタチ?」」」

「言い難い?」

「いや!格好良いぞ!!」

「カマイタチが出来たので、欲を出して火魔法の攻撃、え~と火炎弾かえんだんを教えます」

「かえんだん?」

「3人とも、火LV3になってるから出来るよ!」

「まず、今までは指から火を出して居たでしょう、今度は掌を相手に向けて火を出すの!」

 右手掌から、火炎玉を発射します。

 火炎弾は目標の岩に当たり、岩を火で被いました。

「すげぇ!かえんだん格好良い!」

「火炎弾を打ち出すコツは、魔力を一気に掌に送る、やって見て!」

 3人とも、特にハナは、魔力150まで上がって居る為、無茶苦茶大きな火の玉になって、慌てて居ます。

「ちょっと威力を、押さえた方が良いかな?」

 今度は威力を押さえ過ぎたのか、火の玉が飛んで行かない。

「力加減は、各自繰り返し練習して」


「わらち、ちゃいきん、じぇんじぇん、ちゅてえたちゅみちぇにゃい」

 ステイタスを表示して驚きました。

「あっ、ありぇりぇ?にゃにこりぇ?」


 人族女 アネエサ LV6

 生命力110 魔力320 体力50 攻撃力110 知力1200

 魔法 火LV6 水LV6 風LV8 土LV5 光LV5 創作LV5

 スキル 身体強化 ステルス 会話 鑑定 指導者


 名前?アネエサ?誰?・・・そう言う事?3人にずっとアネサン、ネエサマと呼ばれてる、アネサンのンを取り、ネエサマのマを取り、合体させると、アネエサになる・・・あはっ名前がついちゃった。


 LV6?1から何かしたかしら?覚えが無いよ

 土魔法は使って無いのに、LV5って?あっこれは覚えがある、干し柿を干す竿作りや小屋を作る時、穴堀あなほりとかに無意識に使ってた。

 あっ!鑑定に進化してる!

 で、LV6は・・・頑張って生きてる御褒美でしょ、上がって居るのに文句なんて言えない。


 最近小魚とは言え、大量に串刺しで留目を差してる、チリも積もればのLVアップです。




 今日も小魚、無茶苦茶大漁です。

「ねえ皆!お魚食べきれないから、干物にするよ!手伝って!」

「ヒモノ?何?旨いのか」

「美味しい保存食だよ」


「まず、背中からお腹まで切り開き、内臓を取り除く、水洗いして、この塩水に浸す」


 皆段々慣れて来て、あっと言う間に大量の開きが出来ました。


「これ位の時間、塩水に浸けたら大丈夫」

「この細い串を、開きの形が崩れないよう、横にプスプス差します」

「串に紐を縛り、この縄に縛り吊るして行きます」

 美味しい保存食の為と、皆黙々と作業して居ます。


 大量の干し柿と、干物が所狭しと吊るされました、圧巻です。

 でも、大量の保存食が、わざわいを招いてしまいました。





 朝食に一夜干しをあぶって、皆で美味しいねって食べて居るとき、奴等が襲って来ました。


「姐さん!!緑鬼ゴブリンの臭いが・・・あっちから・・・多いぞ!!!」

「緑鬼?近付いてる?」

「うん、大勢やって来る!!」

「私は逃げる準備するね!!」


 干し柿と干物を一瞬で収納し、小屋も念の為、収納して

「皆!!逃げるよ!!!」

 僅かに遅かった、緑鬼達が現れます。


「チョチュチョシューシュー(臆病者の小鬼のガキ)チャチャチュリョ!!(何を食ってる!!)」

 30匹の緑鬼を引き連れた、1メートル程のボスと思われる奴が息巻いて言います。


「会話!

 緑鬼ゴブリン何をしに来た!!失せろ!!!」

「?人間のガキが、何で小鬼と一緒に居る?」

「失せろ!!居座るなら攻撃する!!」

 震えるタロウ達を後ろに庇い、威圧します。

「小鬼は不味いが、人間のガキは旨い!!ボスの俺が喰ってやる」


 赤ちゃんを叩き潰した盗賊のボス、あれと比べると子供が意気がって居るようで、全然恐怖を感じません。


 昨日確認した、風がLV8、台風?いや大竜巻やってみよう。

「お前達、私達の敵と見なす!!飛んで行け!!!タツマキ!!!」


 30匹の緑鬼達が、風に巻き込まれ噴き上がって行きます。

「「「「「ギャーー」」」」」


「あっ、姐さん?緑鬼ゴブリンと話?してた?」

「ん?はなしたよ!私を食べるって、ふざけた事言うので、らしめた」

「姉様?緑鬼ってヒューとかシューって唸って威嚇するだけ、話の出来ない魔物だよ!!」

「にんぎぇんにょ、こちょば、わかりゅ?」

「姐さん?今何か言った?」

「人間の言葉で話したのよ!意味が解らなかったら、人間も唸るだけの魔物って思う?」

「魔物とは思わねぇが、恐ろしい奴等とは思うぞ!」

「それは、話てる事が理解出来ないからで、私と、みたいに話が出来て理解すれば、恐ろしくはないでしょ?」

「いや、姐さんはこええ所があるよ」

「タロウ!!冗談でしょ!!」

「わっ!冗談だ、よ?(やっぱこえぇ)」


「会話で、相互理解する事が大前提だけど、会話しても理解し合えない相手は居る、でも話し合う事は大切なんだ」

「「「・・・」」」

「緑鬼がまた、やって来てる」

「備えの為に、皆には気砲を教える!!火炎弾と同じ、左手から一気に風を出すの!!」


 火炎弾の要領で風を出す、我ながら適切な指導、皆一回で気砲が出来ました。


 闘いの準備は調った!!性懲りも無く、緑鬼達がまたやって来ました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る