独白

@hukuzinzuke

第2話 ふたつのねがいごと

 昔々、とても仲良しな双子の男の子と、女の子がいました。

 幼馴染の三人はいつでも一緒でした。


 ある時女の子が病に倒れ、外に出ることも出来なくなりました。

 日に日に元気が無くなっていく女の子を心配して、

 双子は毎日お見舞いに行きましたが、病態は一向に良くなりませんでした。


 ある日お医者が来て、女の子の病気は薬で治せると言いました。

 双子は喜んでその薬を買いに行きましたが、

 それはとても高価で、

 彼らの手に届く代物ではありませんでした。


 女の子を助けたかった二人は教会に向かいました。


 そして

 どうにかして女の子を助けたい双子の兄は、天使に。

 どうにかして女の子を生かしたい双子の弟は悪魔に。

 女の子の病気が治るようにと祈りました。


 すると天使は言いました。

 あなたの願いは、あなたと、その少女が深く奇跡を信じた後、いつか必ず叶う、と。


 そして悪魔は言いました。

 お前の願いは叶えてやろう。ただし誰かの命と引き換えに、と。


 それからしばらくして、女の子の病態はみるみるうちに回復しました。

 元気になった女の子と、願いが叶った男の子は仲良く野原をかけて行きました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

独白 @hukuzinzuke

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る