第3話 ゆりかご
ゆりかごに眠るあなたを見ていたら
死にたくなりました
あまりにも無垢で眩しいあなたに
私という罪の存在が
耐えきれなくて
ゆりかごに眠るあなたを見ていたら
幸せに満たされました
すやすやと眠るあなたに
祝福の存在が
感じ取れたから
ゆりかごに眠るあなたを見ていたら
悲しくなりました
何もしらないあなたを
いつか襲うであろう不幸や悲劇を
退ける力はないのだから
ゆりかごに眠るあなたを見ていたら
すべての感情は同じ物なのだと
今は未だ その存在さえ知らないのでしょう
ゆりかごに眠るあなたに
教えられた
気がするのです
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