第2話 あか
私が見ている「あか」と、あなたが見ている「あか」は、同じ「あか」ですか?
夕陽を見て「あかい」という私と、夕陽を見て「あかい」というあなたの「あか」は、同じ色をしていますか?
あなたの「あか」は「赤」ですか「朱」ですか。それとも「紅」でしょうか。
夕焼けの空を「茜」色というのなら、あなたの「あか」は「茜」かもしれないのですね。
世界にはたくさんの色があって、日本では1つの色にさまざまな名前が付いているのだそうです。
それは日本人の繊細な神経と芸術性の成せる業だと、何かの本で読んだことがあります。
だけれど本当は色なんてほんの少ししかなくて、もしかしたら私たちの言う「あか」は、本当は「あお」なのかもしれないと思ったことはありませんか?
私たちはなぜ夕陽を「あか」と言うのでしょう。
「あか」という言葉を作った人は、なぜそれを「あか」い色の名前にしたのでしょう。
私たちが見ている物は同じものですか?
同じ名前で呼んでいる、同じ物を見ている、それは本当に同じ物ですか?
あなたが「たのしい」という気持ちと、わたしの「たのしい」気持ちは同じですか?
あなたの「いたい」という感覚と、わたしの「いたい」と思う感覚は同じものですか?
あなたの見ている物がわたしにも見えたらいいのに。
あなたの感じている気持ちをわたしも感じられたらいいのに。
あなたの「あか」は、どんな色をしていますか?
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