幕間劇

幕間劇その4

「……というような断片的でじれったい記述に、ゲンガイさんが懇切丁寧に註釈書いてるんだよ!」

と、熱を持ってかたる夏緒にウンザリしたようなため息をつきながら、拓海は話を続ける。

「はいはい、わかったわかった。それでだ、ゲンガイさんが言ってたナナシのゴンベエさんを探すように探偵に頼んだんだ。一応学生だからね」

「それにしちゃ、いろいろどっか行ってる気もするけど……。ところでその探偵って……」

「うん、いつもののりはらりん五郎ごろう

「ええ……」

 今度は夏緒がウンザリすたようなため息をつく。

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