トルーアントの遺産その3
「なに、ここに胴体があったってんだにゃ?」
トルーマンは先にホテル猫目亭に来ていた部下に訊いた。
「はい、あちらの二人が発見したそうです」
と、部下は応接用のイスに座っている健介と、プルミエールを指した
「ふうん」
「あと、今回の事件の
「にゃんだって?」
「にゃんだ、こりゃ?」
バークは次々とあらわれるアチコチ損壊した遺体を見ながら、千尋に訊いた。
「わたしに訊かれても、しらないっすよ。でも思ったより大事件っぽいっすね」
「ああ」
と、話していると、ホテルオーナーが来たようなので、この部屋に泊まっていた客について訊いた。
「プルミエール様の前は、トルーアントとういう方が長い間泊まっていました。あのトルーアント博士の伯父とか言ってましたね。半年くらい前にチェックアウトして、それっきりです」
「ふむふむ。で、そのトルーアントについてにゃにか覚えていますかぬゃ?」
「ああ、そういえば、チェックアウトした時『ようやく、終わった』とつぶやいていましたね」
捜査が続くなか、千尋がびっくりしたように駆け込んでこう言った。
「た、大変っす!!」
「にゃんだ、にゃんか見つかったかにゃ?」
「遺体の中に、トルーアントがいたんすよ」
「にゃんだと……」
バークは総毛だちながら、そうつぶやいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます