187 それはそれは申し訳ない朝で
「ふぁわぁぁぁぁっ…ふーん…。」
まだ暗い夜、いつもより広いベッドでひとり。眠れない。そして、まだ2日目なのにもう寂しい。どうしよう、こんなんで1週間の
―――俺って…こんなに
自分の性格に
「チートか…。」
―――ダメだ…変なことばっかり考えてしまう…。
なんだろう、虫の知らせというやつだろうか。こっちに来てからどうも調子が出ない。エリさんの安全は確保されているし、コロンさんも元気。ミイナさんの件も解決しそうだし、研修旅行も
―――いや…フラグをたてるのはよそう。
そう、悪いことなんてそうそう起きるわけがない。…これもフラグか。
■
まだまだ眠たい目を
「おはようござい…ふわぁぁぁうーん…すみません。」
奥の席でオムライスを
「おはようございます。あまり眠れませんでしたか?」
「いろいろ考えてたら眠れなくなってしまって…。」
ところで食堂にはミイナ姫と俺ふたりきり。ギルドマスターをはじめとするギルドの職員さんは、既に演習の準備でてんやわんや。窓の外に目を向けると、学生さんたちが入念な準備運動をしている。そう、つまり、なんというか…その。
―――
一応「ギルドの仕事なのでお任せください」とは言われていたが、さすがに申し訳ない。急ぎます。
「あの…午後から、
「北の浜辺…ですか?」
リンゴ王国の浜辺はあまりに
「えぇ。ここの受付の方にお伺いしたところ、北の浜辺には冒険者の皆さま。経験値…というのでしょうか。その効率が良いそうでして。」
「なるほどですね。わかりました。14時頃には演習が一段落しますので、それから行ってみましょう。」
「よろしくお願いします。」
再びオムライスを頬張るミイナ姫。ところでそのオムライス、ここのメニューにはなかったような。
―――ぐぅぅぅぅ…
あの…もし
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