読んだことが伝わるように書く

 前述した通り、私はお世辞が嫌いです。


 読んでもいないのに、読んだようなフリして褒めたりする行為なんて信じられません。


 しかし、現実にはそういう行為をする人がちらほらいるものですし、そのせいで「この人本当は読んでいないんじゃ?」という疑心暗鬼にかられることも珍しくないので、せめて私の書いた感想やレビューについては「しっかり読みましたよ」ということをお伝えできるようなものを書くようにしています。


 そのために心がけていることは、なるべく具体的な感想を書くということです。


 例えば、以下のような感想があったとして、どちらがより「しっかり読みましたよ」という旨がお伝えできるでしょうか。


「主人公とヒロインの会話がめっちゃ面白かったです!」


「失恋して思い悩むヒロインのことを、どうにか笑かそうと試行錯誤する主人公の葛藤に、私も胸が熱くなる思いでした」


 (これは例なのであまりうまく書けませんでしたけど)後者の方が「読みました」旨は伝わるかと思います。もちろん、「読みました」を伝えることだけが目的ではないので、その具体的な箇所がどうだったのかというしっかりとした感想を添えて伝えることが大事だと思います。


 とは言っても、ネタバレを避けたいのでそこは上手いこと書く必要があります。


「某章で例の彼の行動には私も手に汗握る想いでしたが、話が進むにつれ、彼の想いがダイレクトに伝わってきました。気づけば最終章まで読みきっていて、思わず泣いてしまいました」


 まぁ多分こういう書き方なら最低限ネタバレは防げますし、もしかしたらまだこの作品を読んでいない読者の興味を引くこともあるかなぁと思っています。


 せっかく感想やレビューで想いを伝えたいのに「どうせそれってお世辞なんでしょ・読んでないんでしょ」と思われるのはすごく勿体無いので、きちんと自分の想いが100%伝わるように語彙を鍛えていこうと思います。


 もはや、自分の作品を書くときよりも筆力が試されています。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る